MUSIC 心地よい音楽を。

今月の選曲家 Kaoru InoueJune 08, 2018

June.08 – June.14, 2018

Saturday Morning

fluid-rustle1
Title.
Quiet Departures
Artist.
Eberhard Weber
レーベル自体がひとつのジャンルと言ってもいい程のジャズ・レーベル=ECMより、ドイツの多才・天才なベーシスト/作曲家、エバーハルト・ウェーバーの1曲。アルバム全体がアンビエント・ジャズと評された通りリズム楽器の入ってこない構成で、美しい室内楽のよう。天気の良い土曜の朝を飾るのにぴったりな気がします。17分越えの大作で、後半に差し掛かるところで女声のコーラスが入ってくるあたり最高です。
アルバム『Fluid Rustle』収録。

Sunday Night

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Title.
Timeless
Artist.
John Abercrombie
同じくECMより。こちらも多才・天才なアメリカのギタリスト、ジョン・アバークロンビーの名作より。正に夜の始まり、静寂から立ち上がってくるようなドローンとミニマルに循環するコード、控えめな音色かつ滑らかで圧迫感の無いエレキギターの早弾きがどこか遠いところに意識を持っていきます。
アルバム『Timeless』収録。
&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ

&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ

音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。

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DJ、プロデューサー Kaoru Inoue

DJ、プロデューサー。高校時代から20代前半までパンク~ロック・バンドでのギタリスト経験を経て、89年Acid Jazzの洗礼とともにDJカルチャーに没入。Chari Chari~Kaoru Inoue名義での音楽制作~リミックスで数々の功績を残し、またクラブ・野外フェス問わず様々な現場でのDJ活動を通してオルタナティブなダンス・ミュージックの可能性を追求してきた。2014年、12年ぶりにChari Chari名義を復活させ、ライブ・バンドとして再生。インドア・フェス=RA@ageHaにて復活デビューを果たし大きなレスポンスを得た。2016年、Chari Chari名義14年ぶりのアナログリリース「Fading Away / Luna de Lobos」が水面下で好評を博し今後の活動が期待される。2018年、リスニング指向を高めたアナログLP=Kaoru Inoue『EmPaz』がポルトガルのレーベル「Groovement」よりリリースに。レーベル「SEEDS AND GROUND」を主宰。

seedsandground.com

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