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印象深い柄が、花との相乗効果をもたらす。『LAND』店主・川村あこさんに学ぶ、花と器の組み合わせ。May 17, 2026

花を生けるときの悩みのひとつが、どんな器を選んだらよいかわからない、ということ。そこで、センスのいいフローリスト4人に花と器の組み合わせを教えてもらった。&Premium150号(2026年6月号)「花と緑のある暮らし」より、『LAND』店主・川村あこさんの花と器の組み合わせを紹介します。

ラナンキュラス・ラックス ハデスートルコ風の壺

ラナンキュラス・ラックス ハデス トルコ風の壺

日本の古道具店で購入したもの。トルコ石を思わせる深い青をベースに、鮮やかな赤や緑の絵付けが施された壺形の花器。「その赤を拾って、スプレー咲きのラナンキュラス・ラックス ハデスを合わせました」。アクセントにベアグラスの葉を添えて。

リューココリーネーベトナムのヴィンテージ

リューココリーネ  ベトナムのヴィンテージ

「15㎝程度の小ぶりな器なので、繊細なイメージの花を。花弁にストライプ模様のあるリューココリーネに、グリーンはジャスミンの葉でアジアな雰囲気を演出しました」。器に柄があると、1種類の花とグリーンの2種類だけでも、十分華やかに仕上がる。

リキュウバイ、チューリップー中国のヴィンテージ

リキュウバイ、チューリップ 中国のヴィンテージ

高さのある大きな壺形には、枝ものを入れると簡単で形になりやすい。「和室や木の家具の上に置いても似合います。大きい器は広い場所に飾ることをイメージして、今回のように横に広がりをもたせてもいいし、縦に長い形なので、縦方向に生けても素敵です」

アンスリウム、サンダーソニア、ヒヤシンスなどーフランスのヴィンテージ

アンスリウム、サンダーソニア、ヒヤシンスなど フランスのヴィンテージ

「黒と白がエレガントなフランスのヴィンテージ花瓶は、どんな色の花でも引き立ててくれます」。異なる高さを組み合わせて固まりで見せるのも面白い。左/アンスリウムとチューリップ 中/サンダーソニアとラナンキュラス 右/トルコキキョウとヒヤシンス。

パンジー、アスチルベーガラスの持ち手付き器

パンジー、アスチルベ ガラスの持ち手付き器

「END OF DAYと呼ばれるイギリスのヴィンテージ。持ち手が付いた形が特徴的ですが、寒色系のブルーに黄色やオレンジが混ざっているので、その色みと連動するようにパンジーを選びました」。奥のピンクの花がアスチルベ、グリーンはクレマチス・ペトリエイ。

オブジェとしても美しい、柄ものの花瓶。

 東京・目黒にあるフラワーショップ『LAND』の棚には、さまざまな花瓶が並んでいる。フランスで買い付けているヴィンテージが多く、なかでも柄があるものが目につく。そこで、店主の川村あこさんが提案するのは、柄のある花器との組み合わせ。

「柄ものは難しそうに見えますが、実は花選びは比較的スムーズなんです。柄の雰囲気に合わせて生けるお花のイメージを膨らませたり、そこに使われている色から思いがけない組み合わせのヒントを得ることもできます。総柄で複数の色が入っている場合は、そのなかの一色を取り上げて、同じ色合いのものを選ぶだけでもサマになります。柄ものも恐れずに取り入れると、飾り方にさらに広がりが出るので、おすすめです」と、川村さん。

 花瓶も花の一部として考え、お互いの良さを引き立て合うものとして意識することで、飾る喜びがさらに増していく。柄ものの花器は、花選びを導いてくれる、心強い味方なのだ。

「また、それ自体がオブジェのようでもあるので、花を生けていないときでもインテリアとして置いておくだけで絵になります。そう考えると、まず、空間のしつらえから入れ物を選ぶのもいいと思います。部屋のテーマカラーやアクセントカラーを拾って、その色みが入っている花瓶をピックアップする。そこから花を決めていくことで、花瓶の中だけでなく、部屋全体に統一感が生まれます」

川村あこ『LAND』店主

かわむら・あこ 学生時代に花店でアルバイトをしたことをきっかけに花の世界へ。複数の花店での修業を経て、2018年に独立。’23年に初の実店舗をオープンして、’25年に現在の場所に移転。〝どこか遠く、名もない場所〞をコンセプトとした空間で花と器を販売。展示会やポップアップショップなどの展示スペースとしても機能している。▷東京都目黒区中央町1‒4‒15‒1F  営業時間、休みはInstagram(@land_akokawamura)で確認を。

photo : Ryuichi Adachi edit & text : Wakako Miyake

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