Music

ライター・竹田ダニエルさんが選ぶ土曜の朝と日曜の夜の音楽。vol.4September 22, 2023

September.15 – September.21, 2023

Saturday Morning

Title.
Beauty & Essex (feat. Daniel Caesar & Unknown Mortal Orchestra)
Artist.
Free Nationals
Daniel Caesarのセクシーでどこか焦れったい歌声と、UMOの抽象的でざらっとした質感のサウンド、そしてFree Nationalsのグルーヴが重なり、「お互い孤独で寂しいのに、でもだからこそこの刹那的で表層的な愛を楽しみたい」というテーマに深い官能的な味わいが生まれる。この世に存在する最もエロく、美しい曲なのではないだろうか。朝日が窓からさし込み、君の頭は僕の枕の上…という描写で始まる通り、スロウテンポが聴きたくなる夜ではなく、あえて朝から、できればレコードの温かい音を通して聴いて欲しい。
アルバム『Free Nationals』収録。

Sunday Night

Title.
On & On (Featuring Diana Dzhabbar, Ebban Dorsey)
Artist.
José James
BIGYUKIのドラマチックなピアノで始まるこの曲は、「ヒップホップ世代のためのジャズ」を掲げて活動するJosé Jamesによる、Erykah Baduのトリビュートアルバムの第一曲目。1998年のバドゥのデビュー曲を再解釈したこのカバーは、サウンドバスの演奏に用いられる楽器を使ったりと、原曲のスピリチュアルな側面をさらに引き出しつつ、それぞれの優秀なプレイヤーたちの良さを最大限引き出したアレンジになっており、静寂で少し冷たい空気が張り詰めた秋の夜にこそ聴きたい。きっとこれをきっかけにネオソウルの名曲たちを振りかえたくなって、深夜のディグが始まってしまいそう。
アルバム『On & On Featuring Ebban Dorsey & Diana Dzhabbar』収録。
&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ

&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ

音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。

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ライター 竹田ダニエル

1997年生まれ、カリフォルニア出身、在住。「音楽と社会」を結びつける活動を行い、日本と海外のアーティストをつなげるエージェントとしても活躍する。2022年には、文芸誌「群像」での連載をまとめた初の著書『世界と私のA to Z』(講談社)を刊行。9月28日頃に『#Z世代的価値観』(講談社)を発売。そのほか、現在も多くのメディアで執筆中。

twitter.com/daniel_takedaa

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