BOOK 本と言葉。

本屋が届けるベターライフブックス。『骨董の眼利きがえらぶ ふだんづかいの器』青柳恵介、芸術新潮編集部(新潮社)選・文 / 恵文社一乗寺店 / June 06, 2019

This Month Theme日々の生活が楽しくなる器の本。

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古今の器を知り尽くした骨董商(浦上蒼穹堂、古美術柳、古道具坂田、魯山)が考える「普段づかいの器」とは。四者それぞれが再現した食卓を収録しています。オムレツをのせたデルフト皿の隣に、カフェオレを注いだ現代作家のカップ。ひとつひとつを見ると国や時代は違えども、卓上では調和のある器の取り合わせが面白い。また、器名人と言えるのは誰か、欠けた器は捨てるか否か、白洲正子の選ぶものについてなど、当代の目利き達が火花を散らす座談会も読み応え十分。意見が別れるのも、正解やルールがない、器の世界の奥深さを表しているからこそ。


Keibunsha 恵文社一乗寺店

「新しい本」を紹介するだけではなく、スタッフが納得いくものを一冊一冊丁寧に届けることをモットーに活動。読書の楽しみが増したり、本のある生活が豊かになるようなアイテムも販売している。 京都市左京区一乗寺払殿町10

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