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Book

Keibunsha 恵文社一乗寺店


選・文 / 恵文社一乗寺店 / June 13, 2019 本屋が届けるベターライフブックス。『向田邦子の手料理』向田和子(講談社)

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料理上手で、忙しい仕事の合間に、人を招いてはもてなしたという向田邦子さん。料理を盛り付ける器にも関心が高く、買い物に行く際は、骨董店への誘惑に負けないよう、決められた金額しか持ち歩かなかったというほど。ぐい呑みに酒肴を、花生け用の水盤を大皿代わりにするなど、自由な器使いを楽しんでいました。そんな稀代の作家のエピソードを交えつつ、彼女の遺した献立をまとめた本作は、日々の暮らし、食卓を大切にした向田さんの人となりに触れる格好の書です。


選・文 / 恵文社一乗寺店 / June 06, 2019 本屋が届けるベターライフブックス。『骨董の眼利きがえらぶ ふだんづかいの器』青柳恵介、芸術新潮編集部(新潮社)

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古今の器を知り尽くした骨董商(浦上蒼穹堂、古美術柳、古道具坂田、魯山)が考える「普段づかいの器」とは。四者それぞれが再現した食卓を収録しています。オムレツをのせたデルフト皿の隣に、カフェオレを注いだ現代作家のカップ。ひとつひとつを見ると国や時代は違えども、卓上では調和のある器の取り合わせが面白い。また、器名人と言えるのは誰か、欠けた器は捨てるか否か、白洲正子の選ぶものについてなど、当代の目利き達が火花を散らす座談会も読み応え十分。意見が別れるのも、正解やルールがない、器の世界の奥深さを表しているからこそ。


選・文 / 恵文社一乗寺店 / May 30, 2019 本屋が届けるベターライフブックス。『伊藤まさこの器えらび』伊藤まさこ 著(PHP研究所)

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過去の著作『あの人の食器棚』(新潮社)で訪ねたのは他所のお家の台所でしたが、本書で紹介するは、「あの人」からご自身に。友人に勧められた、どっしり存在感のある焼締めの器。ヘルシンキのヴィンテージショップにて1ユーロで購入したグラス。金沢や飛騨高山の骨董店で見つけた、九谷焼の皿と漆椀。軽やかな語り口で綴られるエピソード。この料理を盛りつけたいと考える楽しさ、器えらびの醍醐味が読みながらに味わえます。各地のお店を掲載しているので、お買い物ガイドとしても。


選・文 / 恵文社一乗寺店 / May 23, 2019 本屋が届けるベターライフブックス。『はじまりのコップ――左藤吹きガラス工房奮闘記』木村衣有子 著(亜紀書房)

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ほどよい重みに安定感、表面は飴のようにトロリとしつつ、洗練された佇まい。左藤吹きガラス工房、左藤玲朗さんによるコップが表紙を飾ります。本書は、ミニコミ誌『のんべえ春秋』にて佐藤さんの「居酒屋コップとワインコップ」特集も組んだ、文筆家・木村衣有子さんによるもの。試行錯誤を経てきた制作にまつわる話以外にも、クラフトマーケットでの様子や、販売店の声を交え、商いの真面目な姿勢が伝わる内容。ひとつの器の裏側に、本書で語られる数々の物語があることは、工業製品が持ち得ない魅力と言えます。


Keibunsha 恵文社一乗寺店

「新しい本」を紹介するだけではなく、スタッフが納得いくものを一冊一冊丁寧に届けることをモットーに活動。読書の楽しみが増したり、本のある生活が豊かになるようなアイテムも販売している。
京都市左京区一乗寺払殿町10
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