BOOK 本と言葉。
『ガケ書房の頃』山下賢二(夏葉社)Book 20 / April 22, 2016
This Month Themeいい店に出合える本。
このサイトにたどり着いている時点で、京都の〈ガケ書房〉をご存じないなんて方はまずいないと思うが、つい先日発売されたこの本が、とにかく感動的だったことだけを伝えたい。店主山下さんの幼少期のエピソードや、10代で京都を離れてからの様々な経歴を振り返る前半部分、2004年のガケ書房誕生から2015年の閉店までの濃密な日々と、どこをとっても最高に面白い見事な構成。「いい店に出会える本」というお題から思いっきり逸れているかもしれないが、「そこがいい店なのかどうかは自分次第」と、読者がそれぞれに感じ取ればいいのではないか。山下さんの物語は「ホホホ座」となって継続中である。
Kita Shoten 北書店
2010年4月、新潟市中央区に開店。北書店の「北」は、店主がかつて在籍した同市の老舗書店「北光社」に由来する。この春で開店6周年、店主の書店歴は今年で通算20年。▷新潟県新潟市中央区医学町通2-10-1 1F