BOOK 本と言葉。

『雪がふっている』レミー・シャーリップ (タムラ堂)Book 01 / November 17, 2015

This Month Theme冬に読みたいベターライフな本。

雪がふっている

1957年にクリスマス・カードとして発行された小さな絵本の復刻版。半透明のスリーブケースから真っ白な本を取り出しページを開くと、見開きも真っ白。開けど開けど純白のページにテキストだけが添えられ、読者に雪の日の情景をイメージさせる仕掛け。ジョン・ケージに捧げられているのも納得の、わかりやすくも前衛的な一冊。まるで本書のそのものが雪のかたまりのよう。ケージの沈黙同様、余白そのものを見つめる贅沢な時間を。


Seikosha 誠光社

〈恵文社一乗寺店〉で店長を務めた堀部篤史が退社後、2015年11月に京都河原町に開店。本屋の新しいあり方を模索、提案するべく始めた実験的アプローチが光る。 京都府京都市上京区俵屋町437

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