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Music土曜の朝と日曜の夜の音楽。

December 11, 2015 今月の選曲家 曽我部 恵一

Dec.11 – Dec.17, 2015

Saturday Morning

M_04
Title.
Frownland
Artist.
Captain Beefheart
師走の週末の朝、元気が出る歌を。4人ほどいる楽器演奏者がてんでバラバラに演奏(のようなこと)を始めます。自分が歌うときにバックミュージシャンがこの演奏を始めたら、まず止めるわな。ぼくだったら。「どうした??」と。でもここでは歌い手さんはノリノリです。なんでも、この出鱈目に聴こえる演奏は用意周到にアレンジされたものという話も。まあそれはおいといて、この音楽は、孤高を目指そうという一生懸命さとも、「めちゃくちゃやってますよ!」という自己顕示欲とも無縁です。なんというか、爽やかで。こんな感じの音楽(のようなもの)がLP2枚分繰り広げられるのですが、ぼくも来年はこんなふうに爽やかになりたいです。
アルバム『Trout Mask Replica』収録

Sunday Night

N_04
Title.
Everything in its right place
Artist.
Radiohead
日曜の夜だよね? 土曜の夜だといろいろあるのですがね。でも日曜の夜ってとこが重要なわけでしょう。ただものごとってたいてい土曜の夜と日曜の朝って決まってね? ああわかんなくなってきた~。『サザエさん』、じゃダメですよねえ? このように自問自答は繰り返され、できたのが『KID A』というアルバムでありました。もはや、これを作りたい、こんな気持ちですといった自分探し要素はとうに消え去り、排除し忘れたものだけが残っているような、なんというか崇高な燃えカスのようなレコード。意味も目的もないものだから、聴くとブラックホールを前に佇んでいるような妙~な気持ちになってしまい、思い出すのは『2001年宇宙の旅』や『地獄の黙示録』といった妙~な映画。
アルバム『KID A』収録

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 詳しくはこちら

ミュージシャン 曽我部 恵一

1971年8月26日生まれ。香川県出身。1994年、サニーデイ・サービスのボーカリスト/ギタリストとしてデビュー。2001年よりソロでの活動をスタート。インディペンデントレーベル<ROSE RECORDS>主宰。現在サニーデイ・サービスのホールツアー中。→ sokabekeiichi.com