MUSIC 心地よい音楽を。
土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/伊藤ゴロー vol.1December 06, 2019
December.06 – December.12, 2019
Saturday Morning

ジャケットのオレンジは冬空の澄み切った青によく映える。
キャロライン・ショウの作曲は様々な様式の引用、そして音楽語法への抵抗。ハイドン、ラヴェル、モンテヴェルディ、バルトーク、モーツァルト、バッハなどの断片を様々なテクスチャーで切り刻み、グラス、ジョン・アダムズ的なアルペジオ、ピッチカートが全体を覆い尽くす。チャーミングでユーモアがあって全曲通してなんども聴けるアルバムだ。
アタッカ・クァルテットは2020年に来日する。プログラムにもキャロライン・ショウの「Entr’acte」が予定されているのでそれもたのしみだ。
アルバム『Orange』収録。
キャロライン・ショウの作曲は様々な様式の引用、そして音楽語法への抵抗。ハイドン、ラヴェル、モンテヴェルディ、バルトーク、モーツァルト、バッハなどの断片を様々なテクスチャーで切り刻み、グラス、ジョン・アダムズ的なアルペジオ、ピッチカートが全体を覆い尽くす。チャーミングでユーモアがあって全曲通してなんども聴けるアルバムだ。
アタッカ・クァルテットは2020年に来日する。プログラムにもキャロライン・ショウの「Entr’acte」が予定されているのでそれもたのしみだ。
アルバム『Orange』収録。
Sunday Night

コーリー・ダーゲルの2010年のアルバム。今年の冬は毎日のように長靴を履いて外を歩き回っている。雨も降ってないのに長靴で過ごしていると北国生まれの僕にはとても気分がいい。そして帰宅したらこれを聴く。クラシカルな楽器とエレクトリック、ドラムとヴォーカルが複雑に絡み合うコンポジション。クラリネットやピッコロが不思議な世界を作り出していて、曲によってはミニマル・ロックなテクスチャーに古楽アンサンブルが絡んでいるような印象をあたえてくれる。まさに時代、様式を越境した音楽。
アルバム『Someone Will Take Care Of Me』収録。
アルバム『Someone Will Take Care Of Me』収録。
作曲家/ボサノヴァ・ギタリスト/音楽プロデューサー 伊藤 ゴロー

ボサノヴァ・フィーリングを感じさせる独自の楽曲で、ロック~クラシック~ミニマルとジャンルを横断し音楽を探求。独特のストリングス・アレンジやハーモニーはコードの魔術師と呼ばれる。ソロ以外にもボサノヴァ・デュオ「naomi & goro」としても活動中。坂本龍一、細野晴臣、高橋幸宏、「ジャキス&パウラ・モレレンバウム」との共演は海外でも話題を呼んだ。2017年、アルバム『アーキテクト・ジョビン』がハイレゾ音源大賞、ブラジルディスク大賞2位を受賞。近年は、原田知世のアルバムをプロデュース。最新アルバム『Candle Lights』収録曲「冬のこもりうた」は、現在公開中映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』の主題歌となり異例の大ヒット。
V.A.『ゲッツ/ジルベルト+50』他、多数のアルバムをプロデュース。映画『君は月夜に光り輝く』『思い、思われ、ふり、ふられ』、TVアニメ『アルテ』を始め多くの映画音楽を担当。2020年1月1日一般発売、Negiccoのkaede 1stフルアルバム『今の私は変わり続けてあの頃の私でいられてる。』 収録曲、「永遠の断片(かけら)」(作詞・作曲・編曲:伊藤ゴロー)を楽曲提供。