台湾スイーツ食べ比べ
台湾を代表する土産菓子の最新形。【&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ 】May 20, 2024
パイナップル形の可愛らしいバターサンド。
バージニアとベロニカという幼馴染みの二人が10年前に立ち上げたブランド。常に商品開発を続ける彼女たちが2021年に開発したのが「鳳梨夾心酥」。これは発酵バターを用いたクッキーに在来種のパイナップル「土鳳梨」で作ったジャムを挟んだもの。酸味がやや強い品種だが、バターの風味でまろやかに仕上げている。餡にはパイナップル繊維も含まれるが、柔らかく歯ごたえがあるのも特色だ。甘酸っぱいクランベリーを加えたものと、塩味と甘味のバランスが良いアヒルの塩漬け卵入り(101店限定)、さらに香り豊かな阿里山産の紅玉紅茶味の合計3種類ある。従来のパイナップルケーキはポロポロとこぼれやすい生地だが、こちらのは軽やかな食感で食べやすいのも魅力。
ミス・ヴィー・ベーカリー
101店/台北市信義區信義路五段7號B1 ☎02−8101−8520 11:00〜21:30(金土〜22:00) 無休 クランベリー入り1個42元、紅玉紅茶味1個48元。
爽快感を味わえる新感覚パイナップルケーキ。
下町・萬華で4代続く麺店。店主である孫亦德さんは4年前に家業を継いだが、元々は洋菓子を学んでいた経験があり、店内ではふわふわのスポンジケーキやパイナップルケーキを販売している。「この土地らしい土産物を作りたい」と開発したパイナップルケーキは萬華名物の青草茶(ハーブティー)を用いたもの。近所の青草茶の老舗『老濟安』に複数のハーブを特別に配合してもらい、枝まで細かくしてもらっている。パイナップルケーキに青草茶を用いるのは難易度が高く、何度もレシピを変えて研究を重ねたという。青草茶の風味をより感じられるように、葉のままではなく、一度煮込んだものを用いるのがコツ。一口食べると口全体にミントのような清々しいハーブの香りが広がる。
イーフェイツァイミエンディエン
台北市萬華區西園路一段69號 ☎02−2388−0579 10:00~20:00 無休 1個55元、6個入り320元。大量に購入する場合は事前に予約を。
文/片倉真理
※この記事は、No. 126 2024年6月号「&Taipei」に掲載されたものです。