台湾スイーツ食べ比べ

歯ごたえが良く、香り豊かなミルクヌガー。 【&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ 】June 13, 2023

ミルクヌガー
 台湾では「牛軋糖(ニョウガータン)」と呼ばれるミルクヌガー。パイナップルケーキと並び、台湾を代表する土産菓子として知られている。戦後に中国から渡ってきたパティシエが技術を持ち込み、台湾北部の港町・基隆に最初のヌガーの店ができたといわれる。その後は各地に広まり、今では春節(旧正月)の定番の贈り物だ。かつてはピーナッツ入りが多く、硬い上に歯にくっついてしまうイメージが強かった。これを見事に覆したのが台中に本店がある菓子店『糖村』と、『老爺大酒店』内にあるベーカリー『老爺烘焙坊』だ。どちらも素材や作り方に並々ならぬこだわりをもち、口当たりはまろやか。甘さ控えめなのも評判だ。一度食べ始めたらやみつきになってしまうミルクヌガー。そのおいしさの秘密を探りたい。
ミルクヌガー<i>&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ </i>

台中の名店によるリピート必至の特製ヌガー。

 台北市内にも10店舗をもつ人気店。看板商品のミルクヌガーは適度な弾力性と程よい甘さで知られる。素材にはフランス産のプレジデントバター、オーストラリア産の粉ミルク、そしてカリフォルニア産のアーモンドなどを使用し、添加物は一切用いない。専門の職人の手で作られ、最後のカットの部分だけを機械で行う。柔らかさの秘訣は、麦芽糖を煮る際、注意深く温度調整すること。また、卵白や粉ミルクを混ぜるときには、味が均等になるようにボール形のかき混ぜ器を用いる。さらにアーモンドは皮に栄養分があるので剥がさず、そのままローストしているのもポイント。ミルク味以外にイチゴ味やトフィー味、抹茶味、クランベリー味もあるので、いろいろな味を試してみたい。

糖村
タンツン

台北市大安區敦化南路一段158號(台北敦南1店) ☎02−2752−2188 9:00~22:00 無休 ミルク味18個入り320元、イチゴ味15個入り390元。

糖村タンツン
ミルクヌガー<i>&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ </i>

厳選の高級素材。これぞ究極のミルクヌガー。

 『老爺大酒店』では2006年から社長と総支配人、パティシエが一丸となってミルクヌガーの開発に取り組んできた。素材選びから始まり、10種類のバターを食べ比べし、コクのあるフランス産エシレバターを採用。また、風味や食感が良く、ビタミンやアミノ酸が豊富なオーストラリア産のマカデミアナッツを使用。ナッツの数も均等になるよう注意を払っている。そのほか、ニュージーランド産の高級粉ミルクや富士山の水、フランス産の塩の花、さらに体への負担が少ないとされるトレハロースも使用。こうして完成したミルクヌガーは歯が弱い人でも楽しめ、飽きのこないおいしさとなっている。通常はミルク味と抹茶味で、夏には台湾産のドライマンゴー入りが登場する。

老爺烘焙坊
ラオイエホンペイファン

台北市中山區中山北路二段37之1號 ☎02−2542−3299(内線330) 9:00~21:00 無休 ミルク味15個入り280元、30個入り450元。

老爺烘焙坊ラオイエホンペイファン

文/片倉真理 
※この記事は、No. 115 2023年7月号「&Taipei」に掲載されたものです。


台北在住ライター・コーディネーター 片倉真理

1999年から台北に暮らす。台湾に関する書籍の執筆、製作のほか、雑誌のコーディネートなども手がける。台湾各地を隈なく歩き、料理やスイーツから文化、風俗、歴史まで幅広く取材。著書に『台湾探見』、共著に『台湾旅人地図帳』(共にウェッジ)、『食べる指差し会話帳』(情報センター出版局)など。

instagram.com/marikatakura

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