MUSIC 心地よい音楽を。
ギタリスト、作曲家 藤本一馬さんが選ぶ土曜の朝と日曜の夜の音楽。vol.3February 20, 2026
February.20– February.26
Saturday Morning

今週の土曜の朝はギターソロで。起床して窓をあけて、まずは朝の空気に触れたくなる瞬間に。「Joyful Departure」は、そんなふうに細胞が目覚めるような1曲です。ギタリストにしてピアニスト、そして作曲家であるラルフ・タウナーは、僕が最も敬愛する音楽家のひとりです。今年、85年の生涯を終えられましたが、その音楽は永遠の輝きを放っています。
クラシカルギター1本だけで自由に奏でられるこの楽曲の躍動感やメロディの美しさは、朝の空気を浄化してくれるようで、1日の始まりに力を与えてくれる。タイトルどおり、まさに喜びの旅立ち。
憂鬱な目覚めのときでも、今日はうまくいくかもしれないと思わせてくれる。静かでありながら前向きな思いが湧いてくる、大切な音楽です。
アルバム『Ana』収録。
クラシカルギター1本だけで自由に奏でられるこの楽曲の躍動感やメロディの美しさは、朝の空気を浄化してくれるようで、1日の始まりに力を与えてくれる。タイトルどおり、まさに喜びの旅立ち。
憂鬱な目覚めのときでも、今日はうまくいくかもしれないと思わせてくれる。静かでありながら前向きな思いが湧いてくる、大切な音楽です。
アルバム『Ana』収録。
Sunday Night

日曜の夜にはピアノソロで。帰宅して、今日は早く寝たいなと思っていても、明日の準備で結局はけっこうな時間まで夜更かしになったりします。でも真夜中の静けさは、気持ちを整理したり、どこか自分をチューニングしていくようで、好きな時間でもあります。そんな時に一人部屋で聴いていたくなる1曲が、ビル・エヴァンスが一人で奏でる「Midnight Mood」。オリジナルは、オーストリア出身のピアニスト ジョー・ザヴィヌルの初期の作曲です。のちに彼は、ウェイン・ショーターらとともにアメリカのジャズフュージョン界に大旋風を巻き起こすバンド Weather Report の創設者として知られます。この曲は、やわらかく内省的な趣をもつワルツで、エヴァンスのソロ演奏によりピアノの美しいハーモニーが空間に響きわたります。静寂の中で、どこか寂しくも、内から湧き上がる熱とスピリットが鼓動していくような感覚で、夜の時間が満たされていくような気がします。そして、ときおり自分でも演奏したりする、愛する1曲です。
アルバム『Alone』収録。
アルバム『Alone』収録。
ギタリスト、作曲家 藤本一馬

1998年、ヴォーカルのナガシマトモコとともにorange pekoeを結成。2001年にミニアルバムでデビューし、翌’02年のアルバム『Organic Plastic Music』で各種音楽賞を受賞。 ‘11年よりソロ活動を本格化。メロディアスな作曲と詩的なギター表現を軸に、静謐で時間の流れを感じさせるインストゥルメンタル作品を発表しており、『SUN DANCE』、『Dialogues』、『My Native Land』、『FLOW』などのアルバムをリリースしている。 国内外のさまざまなアーティストとのコラボレーションをはじめ、楽曲提供、ライブやレコーディング、映像作品の音楽制作、舞台音楽など、活動は多岐にわたる。 最新作として、’25年11月にピアニスト・林正樹とのデュオ名義によるアルバム『Unfolding in Time』を発表。 また、ドキュメンタリー映画『粒子のダンス』の音楽を担当し、同作は2026年3月に一般公開が予定されている。


























