BOOK 本と言葉。
本屋が届けるベターライフブックス。『百年の孤独』G・ガルシア=マルケス 著 鼓直訳(新潮社)選・文 / H.A.Bookstore / June 20, 2019
This Month Theme「ひとり時間」の大切さを感じる本。
「ひとり時間」は孤独だ。もちろん、孤独であることにその時間の価値がある。『百年の孤独』はしかし、一見するとぜんぜん孤独な小説ではない。ある村を開いた夫婦から始まる、村とその一族の百年の物語。それはむしろ賑やかすぎるほどで、行商人が不思議な道具を持ち込み、骨は動き出し、戦争が起こり、バナナ農園が発展し、そして……。次々と巻き起こる不思議な出来事に翻弄されながら、一族それぞれの中にある孤独を思う。賑やかさと孤独が同居するということは、一人で本を読んでいることにも近い気がする。いつでも本を開けば、その賑やかさにうきうきしながら、わたしたちは孤独になれる。
H.A. Bookstore H.A. Bookstore
7坪の新刊書店。「本屋をつくり」「新刊を売る」。そこで得た資金で「未来の本を作る」。そんなポジティブなサイクルを続けるために店を展開している。
東京都 台東区蔵前4-20-10 4F
木金17:00〜21:00
土日12:00〜18:00 第三日曜定休