BOOK 本と言葉。
本屋が届けるベターライフブックス。『街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち』堀部篤史 著(京阪神エルマガジン)選・文 / REBEL BOOKS / May 09, 2019
This Month Theme心地よい習慣に出合う本。
魅力的な個人店の多い京都市左京区で名物書店の店長として働いていた著者が、小さな店と街との関係について書いています。印象的なのが幸田文の小説を引きながら語られる「くろうとの金、しろうとの金」という話で、いわゆるコストパフォーマンス的な損得勘定で使うのを「しろうとの金」とするなら、一般的な損得とは関係なく自らが信じる価値のために使うのを「くろうとの金」として対比しています。好きな店があるなら、私たちはそこに「生きたお金」を使うことができる。お金を使うということが本来持っている創造的な側面に光を当てる本です。
REBEL BOOKS REBEL BOOKS
主に新刊本とZineをセレクトする小さな書店。本を手に取ることで、時空を超えて世界を自由に駆け回ることをモットーとし、店名を「REBEL=反抗」と名付ける。店のカウンターでは、ビールやコーヒーも楽しめる。
群馬県高崎市椿町24-3