BOOK 本と言葉。
『折々のうた』大岡信(岩波新書)Book 64 / April 21, 2017
This Month Theme一日の始まりに読みたい本。
朝に読むことばはできるだけシンプルなものがいい。新聞連載一年分をまとめた本書は、季節ごとの俳句や短歌、とりどりのことばで溢れている。大伴旅人、在原業平、与謝野晶子……。そのまま楽しむにはハードルが高いものもあるかもしれないけれど、大岡信さんのわかりやすい解説に橋わたしをされて、100年前の句や詩歌にも親しむことができる。きょうのはじまりにぴったりの言葉を見つけて、大切な人の近くにポンと置いてみた。教えたりせずに、すすめたりせずに、自然にまかせる。一瞬で何かをすきになっていくのを見ているのもまたいいものだ。
Nagasaki Jiro Bookstore 長崎次郎書店
明治7年に創業した長崎次郎書店は、長崎書店(熊本市中央区上通)の兄弟店。保岡勝也が設計した登録有形文化財である建築で、森鷗外をはじめとする文豪ゆかりの書店として親しまれている。長い歴史と貴重な建物を持つ書店は、創業140年目の節目に再開店。地域の人に愛され、人が集まる場所となっている。
熊本県熊本市中央区新町4丁目1−19