& Premium (アンド プレミアム)

Music土曜の朝と日曜の夜の音楽。

ピアニスト/作曲家/編曲家 桑原あい


August 31, 2018 今月の選曲家 桑原あい

August.31 – September.06, 2018

Saturday Morning

Title.
Right As Rain
Artist.
Adele
今年の夏は台風が多かったりと、せっかく予定を立てても残念な雨に降られたりした人も多いはず、きっとこれからますます不安定な秋の天候に翻弄されたりするかもしれません。そんな週末の始まりにオススメなのがこの1曲。軽快なテンポの上で、1曲を通してそこにずっといるキーボードのバッキングがよく活きていて、とてもシンプルですが、そのシンプルさがアデルの素晴らしい声を引き立てているなと思います。サビのコーラスの部分は力強さもあり何度聴いても心地よいです。良い音楽は時に、日々のがっかりをすっかりフォローしてくれるものです。
アルバム『19』収録。

Sunday Night

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Title.
L.A. Is My Lady
Artist.
Frank Sinatra
夏が好きな人も、夏が苦手な人も暦はもう長月ですね。フランク・シナトラ最後のスタジオレコーディングになったこのアルバムは、クインシー・ジョーンズをプロデューサーに迎えた珠玉のビッグバンドアルバム。特にタイトルチューンでもあるこの曲は、ポップで軽やかなサウンドの中でシナトラが歌い上げ、メリハリのあるブラス、気持ちのいいパーカッション、どこをとってもすごく風通しがよく最高な1曲です。このアルバムは、世界中の数あるビックバンドアルバムの中で、もっとも私が好きなアルバムです。日曜の夜を世界で最も素晴らしい至高のビッグバンドと共に過ごしてはいかがでしょうか。
アルバム『L.A.Is My Lady』収録。

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 詳しくはこちら

August 24, 2018 今月の選曲家 桑原あい

August.24 – August.30, 2018

Saturday Morning

Title.
And The Beat Goes On
Artist.
The Whispers
最近は少し秋めいた日もあったりと、もう夏も終わりに近づいている土曜日の朝の1曲は、往年のR&Bボーカル・グループによる、とにかくかっこいいベースラインが耳に残るこの曲。1960〜70年代クラシック・ソウル全盛〜ニュー・ソウルと呼ばれるこの時代のサウンドはドラムの音作りやストリングス使いなど、個性を引き立たせている要素は様々あると思いますが、この曲は加えてテンポ感と重たくもどこか軽快なグルーヴ感が特徴的、それがとても心地良くて好きです。徐々に終わりゆく夏のビートをGoes onさせて、素敵な秋を迎えましょう。
アルバム『And The Beat Goes On』収録。

Sunday Night

Title.
I Just Can’t Stop Loving You
Artist.
Ray Charles
夏も週末も終わっちゃう8月の下旬の日曜の夜は、スローテンポなポップ・バラードをソウルフルな歌声で。1950年代初頭からヒット曲を連発。“ソウル・ミュージックの先駆者”ブラザー・レイことレイ・チャールズの名カバー楽曲はいかがでしょうか。最初から最後まで曲を通して、コーラスとレイのボーカルのかけ合いが続いてゆくこの曲は、切ないラヴ・ソングでありながら、どこかゴスペルのような祈りの歌にも聴こえてきます。このブルース・サウンドは本当にレイ・チャールズにしか表現できないもので、まで人生そのものが聴こえてくるようです。自分も音楽家として本当にすごいことだと思います。
アルバム『I Can’t Stop Loving You And Other Modern Country Classics』収録。

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August 17, 2018 今月の選曲家 桑原あい

August.17 – August.23, 2018

Saturday Morning

Title.
Summer Soft
Artist.
Stevie Wonder
土曜の朝は「Sir Duke」や「Isn’t She Lovely」も収録されているスティーヴィー全盛期とも言える1976年の名盤『Songs In The Key Of Life』からこの1曲。それこそ、“キスで始まる朝”と歌い出すこの曲は、冒頭からピアノのコンピングがなんとも洒落ていて憎い! これぞスティーヴィー・アレンジの真骨頂! ロニー・フォスターのオルガンも絶品。ラストにかけてどんどん転調を繰り返す高揚感も今の季節にぴったりで、“Summer’s gone”とひたすら繰り返し歌われるように8月も半ばを過ぎてもう終わろうとしている夏、最後のドライブに出かけてみてはいかがでしょう。
アルバム『Songs In The Key Of Life』収録。

Sunday Night

Title.
You’ve Got A Friend (Live)
Artist.
Donny Hathaway
言わずと知れたキャロル・キングの名曲を、これまた言わずと知れたダニー・ハサウェイの名盤『Live』に収録されているカバーバージョンで。ピアノのイントロを一聴しただけで熱狂する観客の声や、会場全体で合唱するサビなんかはライブ盤ならではの臨場感。日曜の夜、1週間の終わりと始まりのちょうど真ん中の時間は、どんなに楽しい週末を過ごしても、現実に引き戻されてなんとも心細くなるものです。うまく言葉にするのが苦手な二人でも、この歌を一緒に歌えば気持ちが通じ合える気がします。素敵な1日を最愛の人や親友とあたたかな気持ちで過ごして下さい。
アルバム『Live』収録。

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August 10, 2018 今月の選曲家 桑原あい

August.10 – August.16, 2018

Saturday Morning

Title.
Pamela
Artist.
TOTO
待ちに待った週末の朝。圧倒的なベースとドラムのコンビネーション、無駄な音が一切なくシンプルで、ガツンと腰にくるグルーヴが「きっとこの週末はいいことがあるぞ」とポジティヴな気持ちにさせてくれるこの曲を。と思いきや、おや? サビまで聴き進めると哀愁駄々漏れの美しくも切ないハーモニー感が「いいことばかりでないのかも……」とちょっと胸がキュとなったりも。とにもかくにもTOTOの最強ポーカロ兄弟と始める土曜日、いいこともそうでないことも自分らしく受け入れて前向きに過ごして行きましょう! 余談ですが、TOTOが来日した際に〈TOTO〉のトイレを欲しがったとか(笑)。
アルバム『The Seventh One』収録。

Sunday Night

Title.
On A Misty Night (Live)
Artist.
Dr. Lonnie Smith
「オルガンが生きている」。オルガンという楽器を聴いて、初めてそう思わせてくれたのが、1942年ニューヨーク生まれ、’60年代から第一線で活躍するジャズ・オルガンの名プレイヤー、ドクター・ロニー・スミスでした。中でもこの曲はとてもロマンチックで数あるカバーテイクの中でも、特にロニーの演奏は絶品です。先月ブルーノート東京に来日した際の演奏もそれはそれは、全く衰え知らずの素晴らしいものでした。日曜日の夜。この週末がどんな週末であっても、全てを包み込んでくれるようなハモンドオルガンの音色を聴いて月曜日を迎える準備をしてみてはいかがでしょう。
アルバム『All In My Mind (Live)』収録。

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August 03, 2018 今月の選曲家 桑原あい

August.03 – August.09, 2018

Saturday Morning

Title.
Come To Me
Artist.
Bobby McFerrin
最後まで終わらないこのクラップがあれば、どこまでも行けるような気がして、土曜の特に晴れた日の朝なんかには抜群の一曲かなと思います。いつもよりゆっくり起きて、顔を洗って、朝食を作ってゆっくり食べて、溜まった洗濯物を片付けて……。この曲をリピートで聴いているとそんな休日の朝のルーティンがテンポの良いミニマルなボイスパーカッションに乗ってあっという間に終わってしまうんです。ボビー・マクファーリンとは2013年の東京ジャズでご一緒するチャンスがあったのですが、彼の来日がキャンセルになってしまってかないませんでした……。
アルバム『Simple Pleasures』収録。

Sunday Night

Title.
Space Cowboy
Artist.
Jamiroquai
1週間働いて、週末の夜に遊び疲れて少し気が抜けたような日曜の夜には、センスの良いミドルテンポのグルーヴと、ちょっとしたノスタルジーに身を委ねて、自宅でゆっくり過ごすのはいかがでしょうか。ジャミロクワイの音楽全体に言えることですが、特にこの往年の名曲は、最高にタイトな演奏の隙間に心地良い気怠さを醸し出す、ちょっと不思議なグルーヴ感が魅力。デビュー当時ジョン・レノンの心とスティーヴィー・ワンダーの声を持つと評されたジェイ・ケイの音楽は、ブルーノ・マーズからサチモスまで、のちのアーティストに大きな影響を与えています。
アルバム『The Return Of The Space Cowboy』収録。

『&Premium』特別編集
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ピアニスト/作曲家/編曲家 桑原あい

1991年生まれ。洗足学園高等学校音楽科ジャズピアノ専攻を卒業。これまでに5枚のアルバムをリリースし、JAZZ JAPAN AWARD2013アルバム・オブ・ザ・イヤー、第26回ミュージック・ペンクラブ音楽賞、JAPAN TIMES上半期ベストアルバムなど受賞多数。モントルージャズフェスティバルや東京JAZZ(東京国際フォーラム・ホールA)、アメリカ西海岸ツアーなど国内外を問わずライブ活動を行う。2017年にはSteve Gadd, Will Leeをメンバーに迎えたアルバムをリリースし、同トリオで国内ツアーを行う。11月にはテレビ朝日系報道番組「サタデーステーション」「サンデーステーション」のオープニングテーマを含むアルバム桑原あい×石若駿「Dear Family」をリリース。その他「機動戦士ガンダムサンダーボルト」、任天堂ゲーム用ソフト「スプラトゥーン2」に参加、また2018年4月よりJ-Wave「STEP ONE」のオープニングテーマを担当するなど活動は多岐にわたる。2018年8月22日にユニバーサル ミュージック移籍後初となるオリジナルアルバム『To The End Of This World』をリリース。