手みやげのネタ帖
パイのような皮の『台湾老劉胡椒餅』の胡椒餅。【手みやげのネタ帖】November 15, 2024
本誌連載「&food」担当、ライターP(ぴい)さんが毎月こっそり教えてくれる、おいしい手みやげメモ。
手渡すひと言「熱々ピリ辛の台湾小吃(シャオチー)」
ある日、吉祥寺に“胡椒餅”の三文字を見つけたときは、頭の中が台北になった。“あの”胡椒餅が東京でも食べられるのか、とよだれが垂れた。台北の龍山寺の裏路地にある行列店の胡椒餅を初めて食べたときの思い出が一気によみがえった。肉あんを詰めた生地、つまり肉まんみたいな生地を縦長の窯に貼り付けて焼くのである。パリッサクッとパイのような皮にかじりつくと、中からジューシーな肉あんが現れる。持てないくらい熱々なのだが、ハフハフいいながら食べるおいしさよ。ただし、「爆汁注意」と書かれている。猫舌の方は危険?
吉祥寺の店の胡椒餅も、焼きたては最高の状態。台湾から直輸入の五香粉をはじめとする秘伝のスパイスでピリリと味つけした豚肉あんは噛み応えもあり。混ぜ込まずにあんと一緒に生地に包み込んだ青いねぎが特徴だ。手みやげを買いに行って、まずは台湾のようにその場で役得気分(?)でハフハフしたい。差し上げるほうは、箱に詰めてもらって。1個ずつ紙袋に入れてくれるのだが、その袋も台湾っぽくてかわいい。「電子レンジかオーブントースターで温め直してね」(指南メモあり)と渡そう。オンラインストアでは冷凍で販売。こちらも使い勝手よさそう。
「胡椒餅」
1個¥430
台湾老劉胡椒餅 吉祥寺店
東東京都武蔵野市吉祥寺南町1-11-1 ☎なし 12:00~19:00 定休日なし(1月1、2日を除く)
オンラインショップhttps://roryukoshomochi.myshopify.com/
写真・文/P(ぴい)
ライター 渡辺 紀子
皆からの呼び名は、P(ぴい)。「食べるものなら、おいしくてもおいしくなくても愛おしい」を口上に、『&Premium』創刊時から食の連載「&food」を担当。