音楽喫茶の〝いい店〞案内。
新世代からも支持される老舗の名店。神奈川・横浜『ダウンビート』:音楽喫茶の”いい店”案内。vol.8December 19, 2024
編集者の山村光春さんが考える、今こそ訪れたい"いい音楽喫茶"とは? 山村さんの考察とともに、15の喫茶店とその店を象徴する一枚を紹介。第8回目に登場するのは、神奈川・横浜『ダウンビート』。
『ダウンビート』
新世代からも支持される老舗の名店。
漆黒に塗り込められた空間に、つんざくような音で鳴り狂うジャズ。横浜の野毛というロケーションもあいまって、コアで気高い空気を纏う。1956年の創業より積み上がり続け、3代目店主の吉久修平さんがさらに買い足している5000枚ほどのレコードコレクションは、’50~’70年代のモダンジャズを中心に、そこから地続きにある新しいアーティストも発掘し紹介。歴史を感じさせるとともに、現在進行形のジャズシーンも感じることができる。
『ダウンビート』を象徴する一枚『The Cry Of My People』Archie Shepp
アルバム内の「Come Sunday」という曲を日曜の夜、意識的にかけるという。「どこか憂鬱になりがちな日に来てくれる人に向けての、僕なりのアンサーです」
SHOP DATA
ダウンビート
横浜市中区花咲町1−43 宮本ビル2F ☎045−241−6167 16:00~24:00 月休 店主の吉久さんはジャズだけでなく他ジャンルの音楽、また映画や文学などへの造詣も深い。
photo,text : Mitsuharu Yamamura
編集者・コピーライター 山村光春
雑誌『オリーブ』のライターを経て、広告や雑誌の編集・執筆を手がける。『眺めのいいカフェ』(アスペクト)、『おうちで作れる カフェのお菓子』(世界文化社)など著書多数。「やさしい編集室」「京都芸術大学」講師。東京と福岡の二拠点生活。