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編集者の醍醐味、教えます。編集後記「暮らしの本」July 21, 2023
編集者の醍醐味、教えます。
編集者の醍醐味のひとつに、おいしいものをたくさん食べられるというのが挙げられます。たとえば料理の撮影。料理家やシェフが作った絶品を「原稿書くから、ちゃんと食べなきゃね!」「冷めたらもったいないから早くしないと」などと、誰に対しての言い訳なのか分からない独り言を呟きながら、パクパク、パクパクと平らげていきます。ごはんを残さず平らげることが仕事なのかも?と思うこともしばしば。そして本号でも、料理家・飛田和緒さんの、海が見える素敵なご自宅で、(念願の?)料理の撮影がありました。作ってくれたのは、オニオングラタンスープ。詳しくは本誌でご覧いただきたいのですが、彼女の愛読書のひとつ、桐島洋子著『聡明な女は料理がうまい』(文春文庫)に出てくる品からインスピレーションを得たものです。パンにスープがたっぷり染み込んでいて、お腹も、心も満たされました。
さて、今回の特集テーマは料理……ではなく、「暮らしの本」。何度でも味わいたい料理本のこと、心を育ててくれた1冊からの言葉。作家・角田光代さんや歌人・穂村弘さんらにも"暮らしの本"について聞いてきました。見たことのない異世界へ連れて行ってくれる本も、もちろんいいけれど、料理や住まい、日用品……日々の暮らしに取り入れられる"知恵"や"考え方"を知ることができる本も、そばに置いておきたい。いつだって本には暮らしのヒントがたくさん詰まっています。ぜひ、本誌でそんな1冊に出合えますように!
(本誌編集部 H)