MUSIC 心地よい音楽を。
土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/U-zhaan vol.3July 17, 2020
July.17 – July.23, 2020
Saturday Morning

北インドの古典音楽では、季節・時間帯によって演奏されるラーガが変わってくる。なので、聴くときもなるべくそのルールに従うほうがいいのだろうと思う。「Gurjari Todi」は朝のラーガ。最近やっと、この音階が耳に入ると朝のインドが想起されるようになってきた。演奏しているShahid Parvezはシタールの名手。タブラ伴奏はザキール・フセイン。演奏も録音も素晴らしい。
アルバム『Excellent Sound of Sitar』収録。
アルバム『Excellent Sound of Sitar』収録。
Sunday Night

インドの竹笛バーンスリーによる、深夜のラーガ「Malkauns」の演奏。曲名として当てられている「Gat in Rupaktal und Teental」は、演奏しているターラ(拍子)の説明。最初は7拍子のRupak、後半から16拍子のTeentalに切り替わっている。導入部のバーンスリー独奏パートも合わせた1曲の長さは58分にもなるのだが、ぜひ通して聴いてみてほしい。太鼓と笛の演奏だし、夏祭りみたいな気分になれるかもしれない。
『Indian Night Live Stuttgart ’88』収録。
『Indian Night Live Stuttgart ’88』収録。
ミュージシャン U-zhaan

オニンド・チャタルジー、ザキール・フセインの両氏からインドの打楽器「タブラ」を師事。2000年よりASA-CHANG&巡礼に加入し、『花』『影の無いヒト』など4枚の アルバムを発表。2010年に同ユニットを脱退後、U-zhaan × rei harakamiとして『川越ランデヴー』『ミスターモーニングナイト』等をリリース。2014年には坂本龍一、Cornelius、ハナレグミ等をゲストに迎えたソロ名義のアルバム『Tabla Rock Mountain』を発表した。2017年に蓮沼執太との共作アルバム『2 Tone』、18 年にはフルカワミキ÷ユザーンとして 『KOUTA LP』をリリース。今年はインド・アーメダバードで開催されたインド音楽フェス「SaptakAnnual Festival of Music」に出演した。