イラストレーター 服部 あさ美
January 26, 2018 今月の選曲家 服部あさ美
January.26 – February.01, 2018
Saturday Morning

大寒を迎えて雪が降ったり寒くて布団からなかなか抜け出せそうもないから、体温の上がりそうな明るいノーザンソウルを。イベントで知った曲ですが、仕事が一段落した土曜の朝なんかに聴くとなんとも解放感があり幸せ。7インチのカップリング曲「Little Orphan Boy」もとても前向きで清い。サっと起きて朝からラジオ体操代わりに軽快にノーザンソウルステップでも。
アルバム『Happiness Is The Shades Of Blue』に収録。
アルバム『Happiness Is The Shades Of Blue』に収録。
Sunday Night

なんて地味で暗くてかっこいいのだろう。ジュディ・シルのライブ映像を見た最初の印象でした。抑揚少なめのメロディにスッと伸びる歌声が崇高で聖歌のよう。また野性的な思考を歌で吐き出しているような力強さもあります。日曜の夜、あれこれ準備や作業の後にこの曲をかけていると、いつの間にかこの声を聴くことにだけ集中して他のことを忘れられ頭がスッキリします。マラソンみたい。
アルバム『Heart Food』に収録。
アルバム『Heart Food』に収録。
『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ 』 好評発売中。

January 19, 2018 今月の選曲家 服部あさ美
January.19 – January.25, 2018
Saturday Morning

ベッドから起きて窓を開け空気の入れ替えをしている時にこの曲が浮かびます。別名「エオリアン・ハープ」。透明感溢れる細かで流れるように奏でられるアルペジオが美しい。ここ数年で一番しつこく聴いているクラッシック曲ですが一向に飽きる気配もなく、聴き比べをしています。土曜日の朝に聴くなら、個性的なホロヴィッツおじいちゃん。情感が豊かで優しさを感じます。良い一日の始まり。
アルバム『The Last Recording』に収録。
アルバム『The Last Recording』に収録。
Sunday Night

1986年結成以来、良質なスコティッシュ・ポップを作り続けているグラスゴーの重鎮バンド。フロントマンのダグラス・T・スチュワートの音楽は日常的な愛で溢れていて居心地が良い。この曲は週末好きな子と過ごした時間を寝る前に回想しているようなイメージ。頼りなく甘酸っぱいラブソングに力が抜ける日曜の夜。1曲目のDisco Girl(I)の宅録バージョンも素朴でオススメです。
アルバム『C86 PLUS』に収録。
アルバム『C86 PLUS』に収録。
『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ 』 好評発売中。

January 13, 2018 今月の選曲家 服部あさ美
January.12 – January.18, 2018
Saturday Morning

真冬の朝方、光の所為か窓辺がぼんやりと青みがかっている。大抵は絵を描いていたら4時頃になっていて、ひと息入れるために台所でコーヒーか白湯を飲みながらぼーっとしている。その青い時間帯に少し小さな音で聴いていたい。曲名に使われている「blue」は憂鬱の意味だと思いますが、子守唄のように優しい彼女の声とひんやりした空気が合い本当にいい時間を作ります。
アルバム『Some Things Just Stick In Your Mind 』に収録。
アルバム『Some Things Just Stick In Your Mind 』に収録。
Sunday Night

気持ちに余裕がある日曜の夜、晩酌しながら好きな曲のフレーズを覚えてギターを弾くことがあります。最近はこれ。とてもシンプルですが、1958 年当時としては珍しいギターを歪ませた演奏で数々の音楽家を唸らせた名曲です。メロディと「チンピラの喧嘩」というタイトルが「悪そう」というだけでラジオ局では放送禁止にも。インストなのに酷い話。でも実際にゴールデン街あたりでリンクレイが隣に座ったら怯んでしまうだろうな。
アルバム『Rumble! The Best Of Link Wray 』に収録。
アルバム『Rumble! The Best Of Link Wray 』に収録。
『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ 』 好評発売中。

January 05, 2018 今月の選曲家 服部あさ美
January.05 – January.11, 2018
Saturday Morning

新年に巨匠を1枚。現代音楽家フィリップ・グラスが1988年にリリースした5部構成のバレエ組曲。奇数番はフィリップ・グラス・アンサンブル、偶数番はオルガンソロ。1番はフルートの始まりが気持ちよく清々しい。空気の冷たい朝のイメージです。特有のリズム反復のうねりが続く19分、コーラスの「ミ~ファ、ミ~ファ」が段々「wakeup~wake up~」と聴こえてきて二度寝させてくれない。
アルバム『Dance Nos. 1-5』に収録。
アルバム『Dance Nos. 1-5』に収録。
Sunday Night

映画『ミッドナイト・イン・パリ』のオープニングでも知られるシドニー・ベシェ後期の名曲。映画の良さも相まってアーリージャズを聴くきっかけとなり、またこの曲を吹きたいが為にクラリネットを衝動買いしてしまいました。ねっとりと情緒的なヴィブラートを聴きながら寒空の下散歩していると、近所の景色がパリにいるような錯覚に陥りとても良い気分。イリュージョン。
アルバム『Midnight in Paris』に収録。
アルバム『Midnight in Paris』に収録。
『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ 』 好評発売中。
