シンガーソングライター さらさ


December 30, 2022 土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/さらさ vol.5

December.30 – January.05, 2022

Saturday Morning

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Title.
TIMEMACHINE Acoustic Version
Artist.
Chara
1カ月担当させていただいた「土曜の朝と日曜の夜の音楽」最終週です。最後に何を選ぶか迷ったのですが、2022年に私自身が強く影響を受けたCharaさんから選曲しました。
1997年にリリースされた「タイムマシーン」のアコースティックバージョンです。余白と哀愁があり、アコギの音が心にじんわり響くアレンジが大好きで、寒くなってくると必ず聴きたくなります。
年が明けると世の中がパッと明るい雰囲気になる気がします。新年の新しいスタートを切る前に「TIMEMACHINE Acoustic Version」でゆっくり自分と向き合う大晦日の朝を過ごしてみてはいかがでしょうか。
シングル「光と私」収録。

Sunday Night

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Title.

Artist.
折坂悠太
今週の日曜は元日! 新しい年の始まりに私が聴きたいアーティストは折坂悠太さんです。
この2年ほど折坂悠太さんに強く影響を受けていて、何度も彼の楽曲に救われました。「心」の軽快なリズムと独特のセンスを感じる歌詞が大好きで、初めて聴いた日からお気に入りです。
年明けに感じる空気感を私なりの言葉にすると「リセットはされないし寂しさは抱えたままだけど、新しく前向きなスタートを切る」です。「心」はこの独特な空気感に寄り添ってくれる、多面的な感情を内包した1曲です。
アルバム『心理』収録。




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&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ
音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 小西康陽、青葉市子、七尾旅人、長田佳子、テイ・トウワ、中嶋朋子……、 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付きです。 詳しくはこちら


December 23, 2022 土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/さらさ vol.4

December.23 – December.29, 2022

Saturday Morning

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Title.
I Wanna Know
Artist.
Saib
モロッコ出身のビートメイカー、Saibの楽曲からお気に入りの一曲を選びました。2021年の大晦日、YouTubeで流し聴きしていたプレイリストから「I Wanna Know」が流れ始め、その心地の良さにすぐにダウンロードをして、海に散歩に出たことを覚えています。
Saibは学生時代を中国で過ごしていたそうで、アジアカルチャーに精通しているのか日本語の楽曲をサンプリングしたり「Sakura Trees」というタイトルの楽曲があったりと、日本人として親近感を覚えるものがあることも印象的です。
EP『Buena Vista』収録。

Sunday Night

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Title.
ワイン
Artist.
adieu
小袋成彬さんが作詞・作曲・編曲を手掛けたadieuの「ワイン」。2022年にリリースされて自分が聴いてきた楽曲で、お気に入りビートランキングを作るとしたらベスト3に入ると思います。
ドラムのパターンはもちろん、ラストにかけてコンガが入るアレンジが1番のお気に入りポイント。adieuの歌声に小袋成彬さんのコーラスが混ざるときの、より物語が見えてくるような奥行きにもドキッとします。日曜の夜にワインを飲みながら聴きたい一曲です。
EP『adieu 3』収録。




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December 16, 2022 土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/さらさ vol.3

December.16 – December.22, 2022

Saturday Morning

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Title.
Nobody Gets Me
Artist.
SZA
先週、この企画をSNSでお知らせしたところ、知人から「今朝はシザの新譜を聴いてたよ!」という反応があり、今朝に聴いた曲を教え合えるっていいな…と幸せな気持ちになりました(笑)。いい企画に参加させていただけて嬉しいです。
というわけで、今週はシザの新しいアルバム『Sos』から「Nobody Gets Me」を選びました。マンドリンとアコギで始まるイントロが心地よい朝を迎えさせてくれます。タイトルだけを見て、力強く前向きな歌を想像していたのですが、聴き始めると失恋ソング。自身の激しさや悲しみを内包する歌詞の世界観に共感します。
アルバム『Sos』収録。

Sunday Night

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Title.
So Cool
Artist.
Reuben James
2020年にリリースされてからずっとお気に入りの一曲。いつ聴いてもぐっときます。シンプルなビートにルーベン・ジェームスのざらっとしていて聴き馴染みの良い歌声。全体的にバランスが取れていて、ずっと聴いていられる心地よさがあります。夜も深まってきた頃にお酒を飲みながら聴くのもオススメです。
ルーベン・ジェームスはジャズピアニストとしてキャリアをスタートさせ、2019年には自身でレーベルも立ち上げているイギリス出身のアーティスト。楽曲はもちろん、インディペンデントに活動する姿にも憧れます。
EP『Slow Down EP』収録。




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&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ
音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 小西康陽、青葉市子、七尾旅人、長田佳子、テイ・トウワ、中嶋朋子……、 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付きです。 詳しくはこちら


December 09, 2022 土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/さらさ vol.2

December.09 – December.15, 2022

Saturday Morning

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Title.
白昼夢
Artist.
Glim Spanky
よく晴れた朝、暖かい太陽の下を歩きながら駅に向かう中で聴く「白昼夢」はもう、おまじないのようです。現実が完璧に見えてくるおまじないです。ギターの音色、シンプルながらハイセンスでドリーミーな歌詞、松尾レミさんの唯一無二の歌声。どこをとっても幸福で、小説を読んでいるときの穏やかな興奮に似たものを感じます。私が特に好きなのは、Aメロの歌詞。どこか懐かしい言い回しと、夢をみているような温かさに心躍ります。
アルバム『Bizarre Carnival』収録。

Sunday Night

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Title.
(She’s) Just a Phase
Artist.
Puma Blue
私は海のある街の出身で、実家に帰ると夕方の海を散歩するのがお決まりのコース。夕日が沈みかけて空がピンク色に変わる時間をたくさんの音楽と共に過ごしてきました。あの切なくて美しい時間に一番気持ちよくシンクロしてくれるのがピューマ・ブルーの楽曲です。夕日が沈む前、本当に真っ暗になる直前のキラリと光るご褒美のような時間と、「(She’s) Just a Phase」の暗闇に包まれてしまいそうな脱力感の中に感じる輝きの相性は、何ものにも代え難い魅力があります。皆様も日曜の夜の始まりをピューマ・ブルーの楽曲と過ごしてみてはいかがでしょうか。
EP『Swum Boy』収録。




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&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ
音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 小西康陽、青葉市子、七尾旅人、長田佳子、テイ・トウワ、中嶋朋子……、 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付きです。 詳しくはこちら


December 02, 2022 土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/さらさ vol.1

December.02 – December.08, 2022

Saturday Morning

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Title.
Morning Sunrise
Artist.
Weldon Irvine
1998年リリースのアルバム『The Sisters』から「Morning Sunrise」をセレクトしました。タイトルの通り、淡く力強い朝日が目に浮かぶ一曲。
「朝」といってもハツラツとした朝の印象ではなく、ずっと聴いていられる心地良くも憂いのあるメロウソングです。
レイドバックしたヌーディなビートとウェルドン・アーヴィンの包まれるようなピアノ、ドン・ブラックマンのスモーキーな歌声が、12月の肌寒い朝を特別な時間に変えてくれます。
特別な朝にかけようものならばっちりムードを高めてくれますし、休日の始まりなのに低血圧で気分が上がらない……なんて方にも、この曲は優しい目覚ましになってくれるでしょう。
アルバム『The Sisters』収録。

Sunday Night

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Title.
PINK BLOOD
Artist.
宇多田ヒカル
宇多田ヒカルさんはもちろん存じ上げていましたが、今年2022年にリリースされた最新アルバム『BADモード』を通して彼女の大ファンになりました。弱さと強さ、自制と放縦、救いたさや救ってほしさ、自己と社会が交差するこのアルバムから、私が日曜の夜に聴きたい曲は「PINK BLOOD」です。アルバムを通していえることですが、等身大を綴り、温かく寄り添ってくれながらもリスナーの手を引いてくれる、「嘘」を感じないリアルな楽曲がこの世に存在することに感動します。
私がこの曲を聴きたくなるときの大半は「自分の寂しさに寄り添ってほしいけど、強気でいたいし前を向いていたい!」という気分のときです。
ビートがしっかりと立っているので、しっとり自分に浸る感じにはならない。歌詞は繊細だけど決してくたばらない。その多面性が人間らしく、救われた気持ちになります。
日曜の夜、明日から始まる新しい一週間について考えを巡らす時間に「PINK BLOOD」は少しの寂しさを纏いながら背中を押してくれるはずです。
アルバム『BADモード』収録。




『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ 』 好評発売中。

&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ
音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 小西康陽、青葉市子、七尾旅人、長田佳子、テイ・トウワ、中嶋朋子……、 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付きです。 詳しくはこちら


シンガーソングライター さらさ

湘南の“海風”を受け自由な発想とユニークな視点を持つシンガーソングライター。SOUL、R&B、ROCKなどあらゆるジャンルを内包し、ジャジーでオルタナティブ、どこかアンニュイなメロディと憂いを帯びた歌声で観るものを虜に。高校3年の時に制服のまま出向いた元SOIL&”PIMP”SESSIONS 元晴、勢喜 遊 (King Gnu)、MELRAWらが主催するセッションにてMVPを獲得。本格的にシンガーを目指す。
2022年4月に1st EP『ネイルの島』をリリース。鞘師里保、Michael Kanekoへの歌詞提供をはじめ、さかいゆう、清 竜人、s**t kingz、碧海祐人、gatoなどの楽曲に参加。
悲しみや落ち込みから生まれた音楽のジャンル“ブルース”に影響を受け、自身の造語「ブルージーに生きろ」をテーマに、ネガティブな感情や事象をクリエイティブへと転換。音楽活動だけに留まらず美術作家、アパレルブランドのバイヤー、フラダンサーなど、マルチに活動の場を広げている。12月14日(水)に1stアルバム『Inner Ocean』をリリース。

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