モデル・小谷実由としらすのペロリな日々。

我が家の握手会。モデル・小谷実由としらすのペロリな日々。 vol.14December 06, 2022

SNSやテレビで抱っこされたり膝に乗っかってくれたり、自由自在に動いてくれる優しい猫さんたちを見かけます。そのたびに本当に同じ生き物なのだろうか? と我が家のしらすを見比べる。しらすはそんな猫さんたちとは正反対の猫らしいといえば猫らしい、そんな猫です。

そんなしらすでも、たまにはこちらの意向に付き合ってくれる時があります。そのチャンスが訪れるのは、眠りから覚めたばかりのまだ寝ぼけまなこの時間。そんな時に開催される我が家の(同居人による同居人のための)イベントが、しらすの握手会。いつもはゆっくり触らせてくれない肉球や「雪見だいふく」のような丸い手を唯一のんびりと観察できる時間です。

しらすの肉球はピンクと焦げ茶の混ざったミックスタイプ。きっと思い出した方もいるかもしれませんが、アポロチョコレートと同じカラーリングです。いつかこの手のひらに乗せて共演させたい。こんなにふわふわな生き物なのにここだけ毛がなくてツルツルなのがいつも不思議だなと思う。滑り止めがついている靴下を思い浮かべてしまいますが、おそらくそんな役目も担っているのでしょう。肉球の質感は季節によって少ししっとりしていたり、たまに乾燥していたり。一度もカットしたことがない肉球周りの毛はどんどん伸びてきて、床の上を全速力でダッシュしているときに滑っているのを見かけたことが何度か……滑り止めの意味がなくなってきています。

同居人のお気に入りは前足だけにある手根球。少し掌のようなところから離れた、人間で言うと手首のような位置に1つだけある肉球です。まるで何かのボタンのようでつい押したくなってしまう。手根球には猫の眉毛やヒゲのような感じで、歩行時に触覚器としての役割があったりするそう。様々な部位から周りの気配を感じ取っている生き物だ。どうりで機敏なわけです。

そんな肉球状態チェックも兼ねての握手会。「いつも応援してます~」「わ、本当にアポロチョコレートなんですね(?)」「今日はしらすさんの肉球に合わせた色のネイルにしてきました~」などと好き勝手言いながら触っていると、時折しらすの堪忍袋の尾が切れ、突然ニュッと鋭い爪が出てきて下から掬い上げるように切り裂かれることもあり。握手会は切り上げるタイミングが大切です。


しらす しらす

モデル・小谷実由さんと暮らすしらす。名前の由来は、グレーの背中の真ん中に白い毛が生えている様子が、背中にしらすを乗せて歩いているように見えたことから。跳ね上げアイラインのような丸い目で美猫と思われがちだが、本当は舌が年中出ているおとぼけ猫。同居歴は7年目。特技は引き戸を人間と同じようにガラリと開けること、住み慣れた場所を初めて来たような顔でうろうろすること。本誌2022年7月号にて、わたなべとしふみさんによるしらすの紹介イラストを掲載しています。

instagram.com/sirastagram

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