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興味本位で始めて、今では15年。私のぬか床遍歴。写真と文:塩山奈央 (暮らし家) #1April 03, 2026
この連載では、ぬか漬けの奥深い面白さやぬか床との付き合い方、手痛い失敗談なども含め、ありのままにお伝えしていきたいと思う。
まずは、私のぬか床遍歴のお話から。 ぬか漬けに初めて挑戦したのは、20代最後の年、2007年のこと。無農薬の米ぬかをいただき、とりあえず作ってみるかという興味本位で始めた「ぬか床一号」は、ほんの数か月で駄目にしてしまった。
今ならわかる敗因は、きゅうりばかりを漬けたことと、野菜を入れてもいないのに「毎日かき混ぜなければ」とかまい過ぎていたこと。 紆余曲折を経て、『ぬか漬けの教科書』(世界文化社)を上梓したのが2019年。なんとなくの興味から始めたぬか床作りが、本を出すまでになるとは自分でも思っていなかったが、やればやるほど手応えと発見のある「ぬか床育て」は、なかなか癖になるものだ。

現在のぬか床は、2011年の震災後、「自分の身体は自分で守らねば……」と再開したもの。途中、駄目になりかけたこともあったけれど、なんとか15年ほど共に暮らしている。ぬか漬けを日常に取り入れてから、料理のレパートリーもだいぶ増えた。
ぬか床を育て、ぬか床に育てられた年月だったなぁ、としみじみ思う今日この頃だ。
暮らし家 塩山奈央

暮らしの中から生まれる様々なことを提案し続ける。暮らしにまつわる著書には、エッセイや料理本、手仕事、ぬか漬け本など多岐にわたる。ぬか床歴は20年ほど。味噌作り歴も20年以上の発酵食好きでもある。































