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海を目指して3時間の自転車旅。編集後記「台湾でしたいこと」February 22, 2025

海を目指して3時間の自転車旅。
ペダルを漕ぐ足が重い。あといくつ橋を渡れば海が見えるのだろう。台湾初日になんでこんなことしてるんだっけ、と2時間前の自分を思い返す。
はじめての海外出張となった今回の特集。カメラマンさんより1日早く台北に着いた僕は、翌日から控えている取材の下見を兼ねて、シェアサイクルで街を散策することに。

ホテルに荷物を預け、すぐ近くのポートからサイクリングスタート。本誌でコーヒーのおいしい店を紹介してくれた、陳吟雯(ツェン・インウェン)さんが営むカフェ『TWATUTIA COFFEE & Co.建国北路店』で朝の一杯をいただいたり、本誌で包子の店を教えてくれた、食品ブランドディレクターの顧瑋(グー・ウェイ)さんがおすすめする素食(ベジタリアン)の店『永青素食點心坊』でもちもちの野菜餃子を食べたりと、ここまでは完璧。
早朝のフライトに寝ぼけていた身体がすっかり目覚め、出発前に友人から「川沿いの道が気持ちいい」と聞いていた、淡水河へ。堤防をくぐると、広々としたサイクリングロード。青空の下、優雅に流れる淡水河の景色を眺めながら、のんびりと自転車を漕ぎます。まだ最高。

初の仕事での海外に緊張していた心がほぐれ、ふと、このまま北に進み続けたら海にたどり着けるのではないかと。Google mapで調べてみると、港町の八里(バーリー)まで約1時間。行けるところまで行ってみようと、ペダルを踏む足に力を込めました。ここが運命の分かれ道!
全然3時間かかったし、調子に乗って地図に乗っていない道を走ったら迷子になったりして、後で確認したら18kmも走ってました。翌日合流したコーディネーターさんに今回のルートを伝えたときの、信じられないという顔が忘れられません。
それでも、段々と変わっていく街の雰囲気をグラデーションで体感できたり、なんでもない景色に心を動かされたり、結果的には自分だけの大切な思い出に。以下、旅の参考にはならないかもですが、道のりを写真にてダイジェストでお届けします。
なんとかたどり着いたゴールの八里左岸公園。幸い近くにポートがあったので、そこに自転車を返却。これほど乗り捨てのできるシェアサイクルでよかったと思った瞬間はありません。バスと電車でホテルに帰宅し、その夜はぐっすりと眠れました。
台北、台中、台南とローカルの案内人に教わった全164のスポットが登場する、盛りだくさんの台湾特集。自転車に乗って、街の空気を肌で感じながら巡ってみてはいかがでしょうか。
(本誌編集部/出口晴臣)
Editor 出口 晴臣
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