MUSIC 心地よい音楽を。
シンガーソングライター、ギタリスト Mei Semonesさんが選ぶ土曜の朝と日曜の夜の音楽。vol.1May 02, 2025
May.02 – May.08, 2025
Saturday Morning

「Solar」はずっと前から気に入っている曲ですが、最近このパット・メセニーのレコーディングバージョンを聴き始めました。今まではマイルス・デイヴィスの「Solar」をよく聴いていましたが、パット・メセニー、デイヴ・ホランド、ロイ・ヘインズの演奏も素晴らしいのでこのレコーディング、とても好きです。スタンダードの中でかなり気に入っていて、ジャムセッションするときは、この曲をよく選びます。コードチェンジは面白いけれど難しすぎず、ブルースを新しくした感じで、洒落ていると思います。メジャーとマイナーのキーが両方入っているところも面白いです。リラックスして聴けるけど、とにかく演奏が素晴らしいのでとてもインスパイアされます。朝に聴いてリラックス出来て、その後ちょっと頑張りたい気持ちになれるので、土曜日の朝にちょうど良い曲だと思いました。
アルバム『Question And Answer』収録。
アルバム『Question And Answer』収録。
Sunday Night

「Chega de Saudade」もずっと前から大好きな曲です。2週間ぐらい前に友だちがこのレコーディングバージョンを私に紹介してくれて、それからいつも聴いています。その前はジョアン・ジルベルトのレコーディングバージョンをよく聴いていました。この曲も、コード数が多く、とても面白くて、難しい曲だと思います。いつか、ちゃんと弾けるようになりたいし、私もポルトガル語で歌えるようになれたら素敵だなぁ、と思っています。このレコーディングの気に入っているところは、ギターの細かいリズムと、グレッチェンの即興ヴォーカルです。特にアウトロの即興ヴォーカルを聴くと、ハッピーな気持ちになれます。きっとグレッチェンもそういう気持ちで歌っていたんだろうな、と思います。この精力的な演奏を聴くと、疲れが取れるように感じるので、月曜日の朝から頑張るために日曜日の夜に聴くのがおすすめです!
アルバム『Gretchen Parlato』収録。
アルバム『Gretchen Parlato』収録。
シンガーソングライター、ギタリスト Mei Semones

アメリカ・ブルックリン在住のソングライターでギタリスト。インディー・ロック、ボサノヴァ、ジャズ、チェンバー・ポップを融合させた卓越したギターのテクニックが際立つ斬新でパワフルな表現で、⼀躍注⽬されるアーティストに。2024 年にリリースされたEP『カブトムシ』は、豊かなサウンドやハーモニーを織り交ぜ、愛について様々なステージから想いを巡らせ、⾼く評価された。全⽶を精力的にツアーし、熱⼼なファンを獲得し、待望のデビュー・アルバム『アニマル』をリリース。タイトルの『アニマル(Animaru)』は英語の”Animal”の⽇本語読みで、⾃分の直感への深い信頼を表現。さらに、⾃分の弱さもさらけ出し、斬新で⾃⼰肯定感に満ちた、類を⾒ない曲を集めた作品となっている。メイ・シモネスのデビュー・アルバム『アニマル』は、2025 年5⽉2⽇〈Bayonet Records〉よりリリースされる。