Lifestyle

モデル・加藤由佳さんのコーヒーライフ。
自然の中で楽しむ、満たされた時間。 &Coffeebreak 喫茶店のこと、そしてコーヒーの話 。January 08, 2023

2022年12月6日発売の『&Premium』の特別編集MOOK「喫茶店のこと、そしてコーヒーの話」。自宅で豆を挽いて淹れる一杯も、お気に入りの専門店で味わう一杯も。毎日の生活の中で、コーヒーを楽しむ時間はなくてはならないもの。そんなコーヒー好き11人が登場する企画「私のコーヒーライフ」から、モデル・加藤由佳さんのコーヒーがある暮らしを紹介します。

モデル・加藤由佳さんコーヒーライフ。自然の中で楽しむ、満たされた時間。
湖を見渡せる眺めのいい駐車場を選んで車中泊。車の後部スペースは夜は寝室、朝は食事をするダイニングになる。

「山登りの前日、車中泊した翌朝に淹れています」

「ふだんのコーヒーライフを見せてください」という依頼に、「じゃあ週末の朝、山梨県の本栖湖で」と返事をくれたモデルの加藤由佳さん。

 快晴の日曜日、日の出と同時に湖畔の駐車場を訪れると、クラシカルなランドクルーザーのバックドアを開け放ち、そこに腰掛けながら、ゆっくりと豆を挽く加藤さんの姿があった。

「夫婦揃って登山が趣味。遠方の山へ行くときは登山口近くで車中泊するのですが、朝の空気の中でコーヒーを飲むのが何よりの贅沢です」

 自宅ではエスプレッソをラテにすることが多いけれど、車中泊のときはブラック派。

「味はもちろん、好きな豆を手で挽いて、山や湖を見ながらゆったりした気持ちでドリップする時間そのものが心地いいんだと思います」

 じつは加藤さん、以前は「コーヒーならなんでも」と、そこまでこだわりはなかったそう。

「コーヒーやそれにまつわる道具が好きな夫と暮らすようになって、おいしく淹れるコツや自然の中でゆっくり味わう楽しみを教えてもらって、徐々に自分でも豆を選んだり、丁寧にドリップしたりするようになったんです」

 自然の中で飲むコーヒーだからこそ季節に寄り添えるものがいい。冬はコク深く、しっかりとした味、夏はさっぱり、爽やかな味わいのものと、産地や焙煎方法を変えて楽しんでいる。

「豆は我が家で定番のものから、時には友人のお土産や、ふたりで旅した先で買ったものなどさまざま。前の登山旅で買った豆を次の登山旅に持っていくこともあるのですが、ひとつの旅が新しい旅に繋がっているようで、そこもコーヒーの魅力のひとつかなと思っています」

 ドリップする間、アウトドア用の小さなコンロで朝ごはんの目玉焼きとトーストを焼く加藤さん。森の香りと鳥たちの声、風の音、そこにトーストとコーヒーの香りが流れてくる。それは「贅沢」以上の言葉が見つからないのが悔しいほど、満たされた時間だった。

〈ファストワークス〉のミニテーブルを出して朝食。温もりある木のカップは夫が〈関美工堂〉の「ノダテマグ」、加藤さんが〈海千山千會〉の「虚(うろ)」。口当たりがよく、寒い日でも冷めにくいのがいい。
〈ファストワークス〉のミニテーブルを出して朝食。温もりある木のカップは夫が〈関美工堂〉の「ノダテマグ」、加藤さんが〈海千山千會〉の「虚(うろ)」。口当たりがよく、寒い日でも冷めにくいのがいい。
目玉焼きは昔ながらの「打ち出し製法」で作られた鉄鍋で。扱いやすいよう、岡山の真鍮作家が手がける〈ルー〉の取っ手を付けた。
目玉焼きは昔ながらの「打ち出し製法」で作られた鉄鍋で。扱いやすいよう、岡山の真鍮作家が手がける〈ルー〉の取っ手を付けた。
車の後部スペースはふたりのダイニング兼リビング。
車の後部スペースはふたりのダイニング兼リビング。
ドリップケトルは使い込むほど味が出る銅製を愛用。
ドリップケトルは使い込むほど味が出る銅製を愛用。
加藤由佳さんのコーヒーライフ

【beans】
〈ピースコーヒー〉のオリジナルブレンド
〈ワンデイコーヒースタンド〉のオリジナルブレンド

【tools】
〈ファイヤーボックス〉のグラインダー
〈ハリオ〉のドリッパーと銅製ドリップケトル
モデル・加藤由佳さんコーヒーライフ。自然の中で楽しむ、満たされた時間。
本 栖湖を見ながらの朝ごはん。ゆっくりと時 間が流れる最高のコーヒータイム。

加藤由佳 Yuka Kato

モデルとして広告や雑誌などで活躍。登山やキャンプ好きが高じて、アウトドア雑誌のモデルも。夫と東北の山と温泉を巡る5日間の旅に出て、車中泊を楽しんだことも。

photo:Shinnosuke Yoshimori text:Yuriko Kobayashi

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