MUSIC 心地よい音楽を。

ラッパー 鈴木真海子さんが選ぶ土曜の朝と日曜の夜の音楽。vol.3July 19, 2024

July.19 – July.25, 2024

Saturday Morning

Title.
Waters of March
Artist.
John Roseboro, Mei Semones
ボサノヴァでも名曲中の名曲「Waters of March」のカバーを、私の大好きなアーティスト二人がデュエットで歌ったもの。色んなアーティストがこの曲をカバーしてきていますが、特にこの二人の歌声は仲の良さが伝わってきて好きです。ジャケットのツーショットも最高。Johnがリズムを合わせようとしない歌い方というか、その自由さと、Meiちゃんがリードして曲が進んでいくところがたまりません。歌もですが、演奏もさりげないのに遊び心があって軽やか。お家に遊びに行った時にそのままセッションで作り始めたのかなぁとか勝手に想像してます。ゆったり始まる土曜日の朝にぴったりです。
シングル「Waters Of March」収録。

Sunday Night

Title.
Cómo Vivir Por Él
Artist.
Daymé Arocena
私も所属する〈Pistachio Studio〉のtajima halから教えてもらった一曲。私とtajimaはラテン音楽を頻繁に共有するのですが、これは最近のヒット。キューバの歌手で、ハスキーでダイナミックだけど優しい歌声。この曲の好きなところは途中でレゲエになるところ。イントロはしっとりと入って徐々に上げてしれっとレゲエ。良すぎる。しかも分かりやすくない上げ方で展開が変わるのが痺れます。本当に構成がめちゃくちゃ好み、尚且つダイメさんの声のいいところが全面的に出ていて、何回でも聞けます。好きすぎて、自分でも歌いたくなってスペイン語の発音を少しずつ勉強し始めました。日曜の夜、晩酌でもしながらダイメさんに包まれてください。
アルバム『Alkemi』収録。
&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ

&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ

音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。

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ラッパー 鈴木真海子

東京都出身。2014年にchelmicoを結成。2017年にリリースしたEP「Deep green」をきっかけに神奈川県を拠点に活動する『ご近所録音チーム』ことPistachio Studio(ピスタチオスタジオ)に所属、鈴木真海子としてソロ名義をスタートする。2021年1st album『ms』をリリース、STUTS / TOSHIKI HAYASHI(%C) / yonawo / PAS TASTA / idomなど、様々な作品にも客演アーティストとして参加する。2024年6月26日に2nd album『mukuge』をリリース。7月12日 恵比寿ガーデンホール、7月20日横浜ベイホールにてワンマンライブも開催するなど精力的に活動している。

chelmico.com

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