INTERIOR 部屋を整えて、心地よく住まうために。
花を飾るときにやらかしがちな、8つのこと。Dos & Don’ts 01 / April 28, 2021
ステイホームの時間も増え、花と緑を部屋に迎える機会が増えたこの頃。なかには、「なぜか元気がない……」と原因の分からないままに枯らしてしまった方もいるのでは。
ここでは、初心者がやりがちな植物にまつわるNG行為をプロが解説。花を飾るときの失敗について、東京・南青山の花屋『ル・ベスベ』の店長・木津谷優子さんが教えてくれた。
*2021年4月20日発売『&Premium』最新号「花を飾ろう、緑を育てよう」収録記事より。
NG1
花にも光が必要なはず!
直射日光の当たる場所へ飾ってみる。
NG2
風通しよく、
エアコンや扇風機の風も直接花へ。
NG3
花切りばさみを用意するのが面倒。
事務用はさみでカット。
店で茎をカットしてもらうものの、家の花瓶とうまく合わせるには家でも切る必要がある。しかしながら、ついつい花切りばさみを用意するのが面倒で、手持ちの事務用はさみでカットしてしまうことも……。「それはほぼ確実に花をダメにしてしまいます。事務用はさみ程度の切れ味では水が通る道管がつぶれてしまうんですね。花を飾るときには、花瓶と一緒に園芸用のはさみも必ず用意しておきましょう。時に『カッターなら切れ味がよくて、花切りばさみ代わりになりますか?』と聞かれることがありますが、いくら新品のカッターでも難しいと思います。花切りばさみは決してプロだけの道具ではなくて、初心者こそ頼ってほしいです。切り方も簡単で、水を吸う面が大きくなるように茎を斜めにカットするだけ。道管に空気が入らないよう、茎を水に浸けながら切るとよりよいです。茎を新聞紙で巻いてまっすぐに整えてから水中でカットすれば、水の通りが一層よくなりますよ」
NG4
茎がどっぷりと浸かると苦しそうだから、
花瓶の水を少なめに。
茎の先端から水を吸い上げるのならば、花瓶の水は少なくてもいいのでは、と考えるのも不思議ではない。花瓶の中にたくさん水を入れたままにしておくのはあまり清潔そうではないし、なんだか茎も苦しそうだし。「そんなことはありません。花を飾ってみると、想像以上に水をグイグイ吸って、花瓶の水があっという間に減ることに気づくはずです。少なくともフラワーベースの半分程度を目安に、もっと多めに入れてもいいくらいです。そのうえで、水替えは毎日行うのが理想ですね。一番ダメなのは水がなくなってしまうこと、と覚えておきましょう。ただし、ガーベラやカラー、ヒマワリなど、品種によっては茎が腐りやすいので、迷ったら購入先のショップに聞くのがベター。ちなみに葉は手でさっと取ってしまって構わないので、水に浸かるほどの高さに付いたものは前もって取り除いておきましょう。水中をシンプルにして、菌が繁殖しづらい環境をつくるといいですね」
NG5
水を入れているだけだし、
花瓶はわざわざ洗わない。
NG6
プロが茎や葉をカットしたのだから、
花屋で買ってきたまま飾りたい。
NG7
仕立ててもらったきれいなブーケ、
そのまま花瓶に挿してしまおう。
NG8
花は涼しい環境が好きだから、
いっそ冷蔵庫で保管してみる。
illustration : Hiroko Shono text : Ryota Mukai