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Book 15 / March 11, 2016 『小津ごのみ』中野翠(ちくま文庫)

「小津ごのみ」&Premium

ほんの一瞬映るタオルにまでも気を抜かない。斬新な映像表現の中に映る、選び抜かれた伝統的なデザインの小道具。映画という表現の中で拘り挑戦を貫いた小津映画が「ファッション、インテリア」「女たち、男たち」「セリフ、しぐさ」「今見られる小津映画、全三七本」の四つのテーマに分けて論じられている。あくまで一個人として書かれた文章が、読者を柔らかく小津世界へと引き込む。著者自ら描いた原節子のイラストもチャーミング。


Book 14 / March 04, 2016 『観察する男 映画を一本撮るときに、監督が考えること』想田和弘(ミシマ社)

「観察する男」&Premium

想田和弘監督の最新映画『牡蠣工場』の制作過程を追った一冊。約二時間という枠の中で何を切り取り伝えるのか。普段何気なく通り過ぎる様な場所にもドラマがあり、そのどれもが細い根から大きな幹へと通じている。映画を通じて我々が無意識に通り過ぎる問題が浮かび上がる、ドキュメンタリーという虚偽が許されない分野の監督が語る事情と方法論です。映画の道を志す者のみならず、全てのクリエイターにお薦めしたい一冊。映画は2月20日より公開中。


Book 13 / February 26, 2016 『ユングのサウンドトラック 菊地成孔の映画と映画音楽の本』〈ディレクターズ・カット版〉菊地成孔(河出文庫)

「ユングのサウンドトラック」&Premium

ミュージシャン菊地成孔初の映画批評集。ジブリからゴダールまで幅広いジャンルの映画が取り上げられている。菊地さんの語り口は特徴的で非常にテンションが高い。読むだけで身振り手振りを交え話す姿が目に浮かぶ。普段の語り口のまま記された砕けた文体や例えは、綺麗な文章よりもかえって分かり易い。「ジャズと映画」、「音楽がヤバい映画」など、音楽家ならではの切り口も新鮮。一節が短い為、寝る前のちょっとした読書にもお薦めです。


Book 12 / February 19, 2016 『ぼくが映画ファンだった頃』和田誠(七つ森書館)

「ぼくが映画ファンだった頃」&Premium

和田誠を現在の姿へと導いた映画の世界。幼き日の和田少年は銭湯や米兵の娯楽施設に貼られた映画の広告ポスターに心奪われる。そんなポスターを描く真似事をしている内に美大に進み、卒業後は無給だが楽しんで映画のポスターを描き、その果ては自身が映画監督をやったりもした。映画という娯楽文化の流行り廃りを体験した故の「ぼくが映画ファンだった頃」というタイトル。「MGM」のライオンを見て胸が高鳴るのは、世代を超えて同じなのではないでしょうか。


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『本屋ですが、ベストセラーはおいてません。』を掲げ、大阪で3店舗を展開する〈スタンダードブックストア〉。自分たちの視点で本や雑貨をセレクト。購入前に珈琲を飲みながらゆっくり本が読めるカフェも併設。今回は心斎橋店の書籍担当・酒井 裕介さんによる選書。▷大阪府大阪市中央区西心斎橋2-2-12
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