ベターライフが見つかる店。

家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。December 18, 2024

家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
2階に展示されている「CAP Chair」。豊富なデザインとカラーバリエーションが楽しめ、訪れた人の好みに合わせてカスタマイズも可能。(※一部、特注対応)


『アンド プレミアム』が創刊以来大切にしてきた「ベターライフ=より良き日々」。その世界観を叶えるショップを巡る連載。第2回目は、2024年10月に東京・西麻布にオープンした、〈カリモク家具〉の新プロジェクトの拠点『カリモクリサーチセンター』を訪ね、ベターライフを叶えてくれる3つのポイントを見つけました。

01 アーティストの展示作品を通して、家具だけでなく木そのものへの理解を深める。

日本を代表する木製家具メーカー〈カリモク家具〉。カリモク家具がこれまでにものづくりで培った技術や技能を国内外の様々なパートナーと共有し、新しい価値を共創していくことを目指すプロジェクト「カリモクリサーチ」の新たな拠点として、『カリモクリサーチセンター』が2024年10月26日(土)にオープンした。

家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
〈カリモク家具〉のショールームとギャラリーを併設した『カリモク コモンズ トウキョウ』から徒歩1分の場所に位置する。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
地下1階から2階までの3フロアで構成されており、内装は〈カリモクケース〉のデザイナーで建築家・プロダクトデザイナーの芦沢啓治さんが手がけた。

「カリモクリサーチ」のプロジェクトの核となるのが”Survey(研究、調査)”。国内外のクリエイターやデザイナー、アーティストや企業などとの対話を通じて、〈カリモク家具〉の独自の視点と再解釈を試みる取り組み。その発信の場として『カリモクリサーチセンター』が誕生した。

1階のギャラリースペース「THE ARCHIVE」では、初回の展示として「Survey00:WOOD “The Age of Wood”」を12月26日(木)まで開催。

デンマークのデザインスタジオ〈クリスチャンジェイド〉をゲストリサーチャーに迎え、日本の森の歴史を背景に、「Centuries of a Forest(時代)」、「Years of a Tree(時間)」、「Aging with Wood(熟成)」の3つのテーマを探究した。岐阜県・飛騨の森などでの約1年の調査結果を、11点のオブジェクトとして展示している。

家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
グリッドパターンの大きな窓から差し込む光が、天高5.2メートルの広々とした空間に注ぐ。 
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
壁一面に組み立てられた作品「The Library」には、〈カリモク家具〉が日本の森林で出合った63種のユニークな樹木の標本を展示。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
岩手県二戸市で採取されたスギの木。年輪に刻まれた木の歴史を、日本の年表と照らし合わせながら鑑賞することができる。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
スギの木で作られた湿度計。水を吹きかけると、木材の吸湿性により形状がゆっくりと変化していく。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
青森県と石川県で採取された2種のヒバ。同じ日本国内でも、地域によって木の成長速度が異なり、その違いが年輪に表れている。

02 様々な人と一緒に創り上げる地下の多目的空間。

地下1階の多目的スペース「THE STUDY」は、〈カリモク家具〉の実験的な試みだけでなくイベントなども開催するホール兼ラウンジ。

既存製品をチューンナップしたオリジナルモデルや、 暮らしの空間に合わせてつくられたここでしか見られないプロトタイプなど、〈カリモク家具〉のものづくりの様々な側面を公開している。キッチンや大型スクリーン、高性能のスピーカーシステムなども併設し、利用者の用途に応じて、場所の魅力が変化するまさに“器”のようなスペースだ。

家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
大型スクリーンとオリジナルモデルのリクライニングチェアを配置。映像鑑賞やセミナーなど、多目的に活用できる。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
〈カリモク家具〉が造作をおこなった大型キッチン。食を組み合わせた飲食店とのコラボレーションの実現も可能。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
国産のサワグルミの木を使用したオリジナルテーブル。リアルコート印刷によってさまざまな絵柄が施されている。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
人気の定番アイテムや、オリジナルモデル、製造工程が垣間見えるプロダクトなどがディスプレイされる。

03 〈カリモク家具〉のものづくりのアイデアを体感できる。

2階のライブラリースペース「THE MATERIALS LAB」では、製品に使用されている木材や塗装のサンプル、カラー見本などを手に取って見ることができる。

初回の展示構成では、トラフ建築設計事務所と一緒に制作した回転機構を持つ木製チェア「CAP Chair」のすべてのカラーバリエーションと、特殊塗装を施した特別モデルも展示。背板や座面のファブリックは独自のセレクトも可能で、名前の通り帽子を選ぶように、自分好みの一脚と出合える空間になっている(一部非売品含む)。

家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
2階に展示されている「CAP Chair」。豊富なデザインとカラーバリエーションが楽しめ、訪れた人の好みに合わせてカスタマイズも可能。(※一部、特注対応)
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
試験的に施したマーブルカラーでデザインされた「CAP Chair」。同じカラーリングを施した端材も展示されており、実際に手に取って素材感やデザインを体感できる。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
塗装の工程を見ることができる色見本。6回の重ね塗りによって、理想の色を表現。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
テーブルは愛知県の工場で使用されている作業台をモデルに制作。工場では、表面に開いた穴からおがくずを吸引し、ボイラーの燃料として活用している。
家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。
「CAP Chair」に採用されている多様なファブリック生地が一堂に並ぶ。

このプロジェクトについて、PR金子栞さんはこう話す。

「私たちが製品化をためらうようなアイデアでも、外部の方々から興味を持っていただけることがあるんです。他にも製品開発の過程で生まれたアイデアや、社員同士の雑談からインスピレーションを得て形にしてみたり。そういった可能性のあるものをこの場所で見てもらえたらと思っています。〈カリモク家具〉が長年培ってきた技術を活かしながら、さまざまな分野の方々と共に自由に活用していきたいですね」

〈カリモク家具〉の真摯なものづくりの姿勢を学ぶことができる『カリモクリサーチセンター』。この施設での体験を通して、インテリアを見る視点がより豊かになるだろう。

『カリモクリサーチセンター』でベターライフが見つかる3つの理由。

1.アーティストの展示作品を通して、家具だけでなく木そのものへの理解を深める。

2.様々な人と一緒に創り上げる地下の多目的空間。

3.〈カリモク家具〉のものづくりのアイデアを体感できる。

Shop InformationKARIMOKU RESEARCH CENTER

家具づくりにとどまらない〈カリモク家具〉の新たな発信の場『カリモクリサーチセンター』だからできること。

住所 : 東京都港区西麻布2丁目24-2
TEL :03-6433-5995
営業時間 : 12時~18時
定休日 : 不定休
→Google MAP

※地下1階と2階のみ予約制。

公式サイトはこちら

photo : Kazuhiro Otsuki edit & text : Sayuri Otobe

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