長尾智子 おいしい毎日の New Standards

スープがあれば。 長尾智子 おいしい毎日のNew Standards vol.2March 26, 2020 /〔PR〕

長尾智子さんの愛用する台所道具⑩ 〈クリステル〉の浅型両手鍋
〈クリステル〉の浅型両手鍋
「中身のすべてを把握できるのがいい」浅鍋は直径18㎝。この日はムーラン・ア・レギュームでこしたじゃがいものピュレに牛乳を加え、ポタージュに。〈双葉商店〉のイチョウ材の料理べらは先端のカーブが隅までフィット。

最小限は何か、何があれば暮らせるかを考えた。

「あんまり変わってないなぁ、と思いつつ……でも、しばらく使わなかったものをまた掘り出して使ったりしてますね」と、今回のチョイスを振り返った長尾智子さん。シンプルで機能的な調理器具、表情のある器暮らしの中に加えたくなる道具の数々。ここ数年、久しぶりに手に取るきっかけになったのは、「作る量の変化だと思う」と実感を語る。

「何でもコロナの影響と言ってしまうのは嫌なんですが、やっぱり少なからず影響はあって、大きな器とか鍋は使わなくなった。人が集まる機会がなくなったので、料理を提案するときも、わりとこぢんまりした感じにはなってきたように感じます」

 その代わりにフォーカスするのは、「自分が今日、何を食べるか」。必要な鍋や器は小さくなり、数も絞られていった。2 、3 個の卵を茹でる銅鍋は、ミルクパン程度の大きさ。ポタージュや煮物を仕立てるにも、浅鍋で十分事足りる。「最小限は何か、最低限何があれば暮らせるか、ということを考えるようになったと思う」と長尾さん。でも、と続ける。

「数は持つ、というのかな。鍋だけでなく、たとえばムーラン・ア・レギュームのように、この用途では必ず使いたいという道具はあるので。整理整頓や多少手放したりはするけれど、〝断捨離〞はしない」

 ようやく日常が戻ったといわれる昨今。しかし、この間に得た感覚は、長尾さんにも、そして私たち誰の中にも残り、日々の思索は続いていく。

「料理も、以前はドンと作りたい感じがあったけれど、今は作りすぎず、ちょっと足りないくらいでちょうどいいんじゃないかと。たまに人を招いても、ご馳走ではなく、いつもより少し量を作るという感じ。そのなかで、新しいことを試したりしています」

口径が合うため、陶器のピッチャーをポット代わりに。ステンレスのドリッパーをのせてペーパーフィルターで抽出。イギリス気分のスナックには、 香りを際立たせたコーヒーを。フードコーディネーター・長尾智子さんに教わる、お菓子とコーヒー。 | 口径が合うため、陶器のピッチャーをポット代わりに。ステンレスのドリッパーをのせてペーパーフィルターで抽出。
口径が合うため、陶器のピッチャーをポット代わりに。ステンレスのドリッパーをのせてペーパーフィルターで抽出。
リンゴとバナナのオーブン焼き。仕上げに軽く泡立てた生クリームをとろりとかけて。イギリス気分のスナックには、 香りを際立たせたコーヒーを。フードコーディネーター・長尾智子さんに教わる、お菓子とコーヒー。 | リンゴとバナナのオーブン焼き。仕上げに軽く泡立てた生クリームをとろりとかけて。
リンゴとバナナのオーブン焼き。仕上げに軽く泡立てた生クリームをとろりとかけて。
086_p048-055_料理家に教わるコーヒータイム_P09 | 「コーヒー豆は、ガトーショコラなど、お菓子に使うこともあります」と長尾さん。
「コーヒー豆は、ガトーショコラなど、お菓子に使うこともあります」と長尾さん。

長尾智子料理家

著書に『料理の時間』(朝日新聞出版)、『ティーとアペロ』(柴田書店)など。オンラインストア『SOUPs around the table』では、オリジナル商品のほか、季節ごとの日常にフィットする道具や器を紹介している。

photo : Kohei Yamamoto text : Michiko Otani edit : Wakako Miyake

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