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我が家には、猫だけが足りない。写真と文:ねむようこ (漫画家) #4February 27, 2026
我が家には、あり余るものと足りないものがある。
それは、陽だまりと猫だ。
南向きの窓からは、たっぷり日光が入ってきて、ゴロゴロするにはもってこいの陽だまりを作っている。だけど、そこで昼寝をすべき猫がいないのである。
DIYを始めたとき、我が家には2匹の猫がいた。
そのため、うちには壁の下に小さな入り口があるし、天井の梁も、猫が散歩するにはぴったりだ。
猫たちは日がな一日昼寝をして、夜になると仕事場に通じる入り口をのっそりと潜り、残業をしている私の机の上に鎮座した。そういう時間が好きだった。
でも、程なくして猫は2匹とも死んでしまった。
今は、仕事場の入り口からは冷たい空気がつうつうと吹き抜けるばかりだし、さんさんと降り注ぐ太陽も、無駄に床を温めるばかりだ。
猫が生きていたときには、完成していなかった部屋もある。

淡いピンク色の壁は、植物の緑がよく映える。陽当たり良好で、ウンベラータもゴムの木も、どんどん大きくなっていく。
猫がいればいいのに。
こんなに気持ちの良い陽だまりが、猫なしで存在しているなんて、勿体無い。
素敵な床だし、台所は希望通りにステンレスでピカピカ。だけど、やっぱり足りないのだ。我が家には、たっぷりの太陽を請け負ってくれる猫チャンだけが欠けている。
漫画家 ねむようこ

1980年生まれ。岐阜県出身、愛知県名古屋市在住。2004年に漫画雑誌『FEEL YOUNG』にてデビュー。2013年に初連載作『午前3時の無法地帯』(祥伝社)、2023年に『こっち向いてよ向井くん』(祥伝社)が実写ドラマ化。ほか、『ペンとチョコレート』(芳文社)、『とりあえず地球が滅びる前に』(小学館)、『神客万来!』(芳文社)、『トラップホール』『三代目薬屋久兵衛』『ボンクラボンボンハウス』『君に会えたら何て言おう』(4作ともに祥伝社)など著書多数。現在、『OUR FEEL』にて『たぶんここから始まる恋』(シュークリーム)を連載中。




































