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「2025年上半期ベストバイ」について喋る、ピクニック茶会。写真と文:witchi tai to #4July 23, 2025
松元の運転する車で、東京・学芸大学にあるお弁当屋〈biji〉(ジャパニーズエスニックなおかずがおいしい店)に立ち寄り、ガパオにカオマンガイ、チキン南蛮、ルーロー飯etc.を調達して、公園に着いた4人。

高原:しまった~! お盆を持ってくるのを忘れてグラスがぐらぐらする~。
よしい:シートにも芝生にも、いくらこぼれても大丈夫だよ! 気持ちいいねぇ♡
葉田:わぁっ、黄色くて綺麗なお茶。(ごくごく)香ばしくて……ん? 後味が……?
よしい・葉田:クミン!!

高原:えへへ、そうなの。近所のおいしいカレー屋で食後に出してくださった温かいクミンティーが気に入っちゃって。あまりに感動していたせいか、お店の人が「カルディのクミンでできますよ」って教えてくださったの。教わったのは煮出す方法だったのだけど、暑くなりそうだったから水出しでやってみたよ。エスニックのお弁当だし、合いそうだなぁって。
葉田:合う合う~(カオマンガイ弁当食べつつ、ごくごく)。おかわりお願いします!
松元:(ガパオ弁当とごくごく)はぁ~、こうして外でいただくのも最高だね。最後のお題は、「2025年上半期のベストバイ」。あっという間に今年も後半に突入しちゃってさ。
葉田:したねぇ。わたしのベストバイはこの〈アンピアーナ〉っていうブランドのカゴバッグ。本体が黒で、持ち手がナチュラルという、まずそのシックなツートーンに惹かれて。それに、内ポケット付きだし肩掛けもできるし、利便性も決め手。
高原:ポケットは必須だよね。こんなふうにシャープさのあるカゴバッグって珍しいかも。チャーミングだけど、キリっとした”さじ加減”が葉田さんらしい。

葉田:東京・吉祥寺の『CINQ(サンク)』で購入した日本人の女性のブランドなんだけど、マダガスカル産なの。後から知ったんだけど、素材の生産からバッグを編み上げ、仕上げまで、全部手作業で丁寧に作られていて。現地のシングルマザー支援や識字教室なども開いてらしたり、マダガスカルの職人さんのことを考えて地道に営んでいらっしゃるみたいで。
松元:ルックスから入って、ストーリーがどんどん気になるね。
葉田:そうなの。まず、ものが素敵で「実は……」っていう誠実な背景があるのがね。

よしい:わたしはね、〈レザーマン〉のリングベルト。
高原:海老柄!?
よしい:ロブスターだよ! へなちょこな感じの可愛さがツボだったんだよね~。仕事用のイラストの資料探しで画像検索をしていたつもりが、いつの間にか楽天のヴィンテージディーラーに辿り着いてて、気づいたら買っていた。
葉田:仕事のはずだったのに……。
よしい:だったのにね~。これ、デッドストックなの。地色はぱっと見ホワイトっぽいんだけど、実は薄いラベンダー色で。そこににチラッと入ってくるグリーンとネイビーの色合わせが完璧で! 可愛いのに、不思議とほどよい大人な印象で巻けるから、大満足のお買い物だよ。
(高原、大きくうなずく)

松元:うわっ、ピッカピカなのが登場した!
高原:京都に工房を構える、金工作家・中根嶺さんの銅のやかん。今年のベストバイっていうか、オーダーしたのは1年以上前なのだけど、ちょうど届いたばっかりで。
葉田:つまみの部分も愛嬌があって可愛いね。
高原:そうなの。つまみの有無も選べてね、あった方がふたの開閉がスムーズっていう実用面だけじゃなくて、小枝っぽい造形が気に入って。
松元:銅は触れたところから刻々と変化していくから、ドキドキするね!
高原:育て方のイメトレ中だよ~。私たちのお茶会でも何度も話題にあがっている大好きな茶人・山本真理子さんが「よい器は大事にやさしく扱おうと思うから、自然と所作も美しくなる」っておっしゃっていたのだけど、このやかんもそんなふうに扱って自分のものになっていったらいいなって思っているよ。
葉田・松元・よしい:またお茶淹れてほしい~!
高原:もちろん! 松元さんは、写真家・高橋ヨーコさんの作品を個展で買い求めたって言ってたよね。
松元:そう、届くのを待っているところ! 子どもが「この馬の写真がいい」って決めたっていうのもあるんだけど、今後ますます好きになるだろうって予感があった写真なんだよね。作品を前に、自分の気持ちがどんなふうに高まっていくのか、楽しみなんだ。
葉田・よしい:届いたら鑑賞茶会だね♡
以上、4回にわたる茶話をご覧くださり、ありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!
ディレクションユニット witchi tai to
