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ソウル生活の1日の始まりは、フォカッチャ専門店『VI SES BAGERI』から。写真と文:東山サリー (コーディネーター、ライター) #4September 25, 2025
2015年の年末。7年ぶりに訪れたソウルで韓国カフェの魅力に目覚め、それ以来、怒涛のスケジュールでカフェ巡りをしてきた。
韓国カフェが大好きで、訪れたカフェは1,200軒以上。今はソウルに住み、韓国企業に勤めているので、フリーランスの時のように、ふらふらと自由にカフェを巡ることができなくなった。いつでも好きなカフェに飛んでいけるように、ソウルに住んでいるのに……それでは本末転倒やん。と、モヤモヤしてしまうこともある。そんな時の解決策が「出勤前カフェ」。
韓国カフェ、特に個人経営の店は開店時間がゆっくりで、昼過ぎから営業を始めるところが多い。早くても10時開店が一般的だったが、朝早くから開店するカフェがここ1年ほどで本当に増えた! 勤め人にとっては嬉しい限り。

出勤前カフェにぴったりなのが、ソウル駅近くに2025年8月オープンした『VI SES BAGERI(ヴィ セス バゲリ)』。
オリーブチリや、ナタリきのこフォカッチャ、ネギアンチョビなど約6種のフォカッチャが朝8時から並んでいる。ジャンボンサンドイッチ、鴨肉サンドイッチ、パテサンドイッチなど、バリエーションも豊富。6席ほどの小さな空間に、はつらつとした笑顔の店主。1日の始まりは、こんな陽のオーラをまとった人に会いたい。

私は、ガーリックたっぷりのじゃがいもフォカッチャとアイスアメリカ―ノを注文。近所の人だろうか、テイクアウトしていく人も多い。フォカッチャとサンドイッチは売り切れ次第終了で、閉店前に無くなってしまうこともあるので、午前中に行くのがおすすめだ。
そして、カフェを訪れるとほぼ100%でかけてもらえる「良い1日を〜! (좋은 하루 되세요)」という挨拶が大好き。聞きたいし、私も言いたいので、カフェやタクシーなどで自分から言うように心がけている。朝一番に聞くと、なんだかすごくいい気分になる韓国語。良い1日を過ごせるような、そんなお守りのような言葉は、韓国の温かさを思い出させてくれる。

VI SES BAGERI 븨세스바게리
住所:ソウル特別市 龍山区 トゥトッパウィ路1ガキル3(서울특별시 용산구 두텁바위로1가길 3)
営業時間:8:00〜15:00(パンがなくなり次第閉店)
定休日:火、水
edit:Sayuri Otobe
ライター、コーディネーター 東山 サリー
