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雨の日のアーケードが好きです。写真と文:寺坂直毅 (放送作家) #1September 01, 2025

放送作家の寺坂直毅と申します。テレビやラジオのお仕事をさせていただいている傍ら、子どものころからデパートに魅了され、2009年に『胸騒ぎのデパート』(東京書籍)という、デパートガイド本を執筆しました。現在も、休日のデパート巡りは欠かせないのですが、それ以外にも日々の暮らしを豊かにしてくれる趣味がいくつかあるのです。

今はまっているのは、「アーケード商店街巡り」。私の実家は毛糸店で、宮崎市内のアーケードにありました。アーケードで育ったといっても過言ではありません。雨をしのぐだけではなく、夏は少し涼しくて快適。屋根のデザインも様々。少し老朽化したものや、シャッターだらけの商店街もありますが、そのなかでも頑張って、イベントを開催したり、一生懸命営業しているお店もあるので、応援したくなります。少しマニアックなことをいうと、雨の時、雨が屋根にぶつかる音を聞くと、なぜか落ち着くのです。屋根の有難みを感じます。

みその商店街のアーケード。雨の日のアーケードが好きです。写真と文:寺坂直毅 (放送作家) #1 | 和歌山・和歌山市にある、みその商店街のアーケード。
和歌山・和歌山市にある、みその商店街のアーケード。
いざかた通りのアーケード。雨の日のアーケードが好きです。写真と文:寺坂直毅 (放送作家) #1 | 和歌山・那智勝浦町にある、いざかた通りのアーケード。
和歌山・那智勝浦町にある、いざかた通りのアーケード。
仲之町商店街のアーケード。雨の日のアーケードが好きです。写真と文:寺坂直毅 (放送作家) #1 | 和歌山・新宮市にある、仲之町商店街のアーケード。
和歌山・新宮市にある、仲之町商店街のアーケード。

日本全国津々浦々、様々なアーケードを歩きました。今年の夏は「紀伊半島のアーケード巡り」をしました。和歌山市を朝出発。和歌山駅付近にある、みその商店街で純喫茶に入りました。アーケードを見ながらいただくコーヒーの味は沁みます。

那智勝浦町のいざかた通りは、クジラのデザインが印象的でした。マグロ料理を食べて、ほろよい気分になりながら歩くアーケードは恍惚の気分です。新宮市の仲之町商店街は「みなさまの」と書かれた看板が素敵でした。これからも全制覇を目指して歩いていきたいと思います。

edit : Sayuri Otobe


放送作家 寺坂 直毅

寺坂直毅
てらさか・なおき/1980年宮崎県生まれ。放送作家。幼稚園の頃からデパートに通い、いままで訪れたデパートは全国250軒以上。

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