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映画に込められた、花の意味。編集後記「窓辺に、花と緑を。」April 20, 2024
映画に込められた、花の意味。
取材の合間に入った喫茶店の壁に貼られていた、アキ・カウリスマキ監督による映画「街のあかり」のポスター。二人の男女の前のテーブルに飾られていたのは、赤いカーネーション。緑のガラス花器にさりげなく挿された2本の花に思わず目を奪われました。
後日、同じ監督の最新作「枯れ葉」を観に行ったところ、またもや数本のカーネーションがテーブルに飾られているシーンを発見。どちらの映画も、好きな人を初めて家に招いたときの食卓のテーブル。なぜカーネーションだったんだろう、と思い、花言葉を調べたところ、その中のひとつに“無垢で深い愛”がありました。作品の説明は割愛しますが、そうか、これはメタファーでもあるんだ、と思うと、花に思いを込めることって、素敵だなと改めて実感しました。
今回の特集のブックインブック企画は「季節の花と緑を贈る、12か月の歳時記」。フラワースタイリスト・平井かずみさんに監修していただき、月ごとに贈りたい花と、花が持つ意味を紹介してもらいました。誰かに贈るときだけでなく、自分のために花を選ぶときの参考にもなるはずなので、ぜひ保存版として活用してもらえると嬉しいです。
(本誌編集部/川端寿子)