おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖

人参の柑橘ラペ & お漬物2種 & 甘めの卵焼き/おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4December 28, 2025

人参の柑橘ラペ おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4
胡瓜の辛子漬けと、蓮根の柚子酢漬け おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4
甘めの卵焼き おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4

こんにちは。アンドプレミアム編集部の松崎です。我が家では僕がキッチン担当なのですが、忙しいとどうしても、肉と野菜を大雑把に炒めたり煮たりした一皿しか作れなくて、「なんだか食卓がさみしいよなあ……妻ごめんなあ……」と(それでも「おいしいおいしい」と食べてくれる妻に大感謝)。今回はそんなときにサッと献立に加えられる、〈75foods〉定番の副菜とお漬物、卵焼きを習ってきました。では、吉森なな子先生、お願いします!詳しいレシピはページの最後でご覧ください。

#4 人参の柑橘ラペ & お漬物2種 & 甘めの卵焼き

今回は「あともう一品」に加えたいキャロットラペに、常備しておきたいお漬物、そして「きれいに作るのが苦手」な私なりに研究した卵焼きをご紹介します。

人参の柑橘ラペ おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4
胡瓜の辛子漬けと、蓮根の柚子酢漬け おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4
甘めの卵焼き おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4

まずは人参の柑橘ラペから。人参は薄く切った後に千切りにし、全体の重さの2%の塩をまぶして10分ほど置く。その間にごまダレを作ります。酢、砂糖、塩、醤油を鍋に入れ、砂糖が溶けるまで弱火で煮立て、火を止めてからすりごまを加えます。人参の水気を絞り、ごまダレを合わせ、最後に柑橘の皮をおろして搾り汁を加えて完成。15分あればできちゃいます。

ラペは食感が大切。薄切り、千切り、頑張りましょう。
ラペは食感が大切。薄切り、千切り、頑張りましょう。
ごまダレの完成イメージはこちら。
ごまダレの完成イメージはこちら。
さらしでしっかり水気を絞るとシャキシャキの食感が残り、さっぱり美味しい味わいに。
さらしでしっかり水気を絞るとシャキシャキの食感が残り、さっぱり美味しい味わいに。

続いてお漬物2種。胡瓜の辛子漬けと、蓮根の柚子酢漬けを作ります。といっても、どちらも調味液につけておくのみ。胡瓜はよく洗って縞状に皮をむき、ジップ付き保存袋に入れて砂糖、塩、ねり辛子を加えます。あとは空気を抜いて冷蔵庫で2日ほど置いたら完成。たったこれだけ。地元・秋田で広く食べられているお漬物なんですよ。

漬かっている様子をありのままに。5日目あたりにはシワシワによく漬かって、とても美味しいです。
漬かっている様子をありのままに。5日目あたりにはシワシワによく漬かって、とても美味しいです。

次に蓮根の調理を。薄切りにして、熱湯で1分半さっと茹でます。ザルにあげて、水が切れたらタッパーなどの保存容器に移しましょう。次にもう一つ鍋を用意して、酢、砂糖、塩、鷹の爪を入れて煮詰める。砂糖が溶けたら火を止め、熱々のまま蓮根にかけます。最後に柚子皮を千切りにし、果汁と一緒に加える! 以上、こちらもあっという間に完成。

見よ!この輝く蓮根を。柑橘の皮は細切りにすると美しいです。今回は柚子を使いましたが、すだちやかぼす、シークワーサーなどお好きなもので。
見よ!この輝く蓮根を。柑橘の皮は細切りにすると美しいです。今回は柚子を使いましたが、すだちやかぼす、シークワーサーなどお好きなもので。

最後に甘めの卵焼き。卵をボウルに割り入れたら、鰹出汁、砂糖、薄口醤油、みりんを加えてよくかき混ぜます。卵焼き器を温め、サラダ油を引いて、5回くらいに分けて卵を流し入れます。ここまでは普通の焼き方ですが、焼き終わってからがポイント。巻きすに取り、温かいうちに形を整えます。

砂糖がたくさん入っているため表面が焦げやすいです。弱火〜中火でじっくり火を入れましょう。
砂糖がたくさん入っているため表面が焦げやすいです。弱火〜中火でじっくり火を入れましょう。
四角形にするイメージで、ギュッ、ギュッと形を整えていきます。
四角形にするイメージで、ギュッ、ギュッと形を整えていきます。

はいっ!これで3品完成しました。ひとつでも食卓に加えてもらえたらうれしいです。
これまで4回にわたり更新してきたこの連載ですが、全ての料理を組み合わせると、ひとつのお弁当が完成します。彩りよく、ごはんの進むラインナップ。来年1月からも、次なるお弁当のレシピを更新していきます。お楽しみに!

上から生姜と根菜のしっとり卯の花煮 (連載第3回目で紹介) 、人参の柑橘ラペ、ねぎ塩柚子からあげ (1回目) 、鮭のごま衣揚げ (2回目) 、お漬物2種、甘めの卵焼き。
上から生姜と根菜のしっとり卯の花煮(連載第3回目で紹介)、人参の柑橘ラペ、ねぎ塩柚子からあげ(1回目)、鮭のごま衣揚げ(2回目)、お漬物2種、甘めの卵焼き。そして真冬の星座から舞い落ちた、真っ白なあきたこまち......は〜て〜し〜な〜い〜 ほしのひ〜か〜りの〜よう〜に〜♪

人参の柑橘ラペ

人参の柑橘ラペ おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4

<材料>
・人参 1本
・お好みの柑橘の皮 1/2個分
・お好みの柑橘の果汁 大さじ1
★酢 大さじ3
★砂糖 大さじ2
★塩 小さじ1/2
★醤油 大さじ1
・すりごま 大さじ2

<作り方>
①人参は千切りにし、全体の重さの2%の塩をまぶして10分ほど置いて水分を出す。
②★の材料を鍋に入れ、弱火で煮立てる。砂糖が溶けたら火を止め、すりごまを加える。
③人参の水気をしっかり絞る。
④人参に、②のゴマだれを大さじ1加える。柑橘の皮をゼスターでおろし、搾り汁を加えて完成。

お漬物2種(胡瓜の辛子漬け & 蓮根の柚子酢漬け)

胡瓜の辛子漬けと、蓮根の柚子酢漬け おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4

<材料>
・胡瓜 500g
★砂糖 75g
★塩 25g
★ねり辛子 10g

・蓮根 400g
★酢 200g
★砂糖 大さじ3
★塩 小さじ1
★鷹の爪 1本
・柚子の皮と搾り汁 1個分

<作り方>
〜胡瓜の辛子漬け〜
①胡瓜をよく洗って縞状に皮をむき、ジップ付き保存袋に入れ、★の材料をまぶしてよく揉み込む。
②空気を軽く抜いて冷蔵庫で保管し、2日ほど漬けて完成。

〜蓮根の柚子酢漬け〜
①蓮根を薄切りにし、熱湯に1分半さっと茹でて、ザルにあける。タッパーなど保存容器に移す。
②別の鍋に★の材料を砂糖が溶けるまで煮詰め、熱々のまま蓮根にかける。
③柚子皮は千切りにし、果汁と一緒に②に合わせて完成。

甘めの玉子焼き

甘めの卵焼き おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖 #4

<材料>
・卵 3個
★鰹出汁 大さじ1
★砂糖 大さじ1と1/2
★薄口醤油 小さじ1
★みりん 小さじ1
・サラダ油・・適量

<作り方>
①卵をボウルに割り入れ、★の調味液とよく混ぜ合わせる。
②卵焼き器を温め、サラダ油適量を入れて全体にならす。5回ほどに分けて卵を流し入れ、巻く。
③巻きすに取り、形を整えたら完成。

吉森なな子 おべんと屋さん〈75foods〉吉森なな子のレシピ帖

吉森なな子〈75foods〉料理人

『チオベン』などでの勤務を経て、東京・松陰神社前で弁当やデリの販売、ケータリングを行う『75foods』をオープン。お弁当は地元・秋田から仕入れるつやつやの「あきたこまち」と、ご飯がすすむおかずの組み合わせ。

instagram.com/75foods

photo : Shinnosuke Yoshimori


Editor 松﨑 彬人

松﨑彬人
2017年に新卒で入社し、&Premium編集部一筋。レコード収集と陶芸家のスタジオ巡り、車の手入れ(1989年式VWジェッタ)が休日の楽しみ。熊本県出身、現在は妻子と鎌倉で暮らしながら、Instagram「#僕らの家ができるまで」で家造りの様子を記録しています。現在は2026年2月発売の「京都特集」を鋭意制作中です!最近驚いたことは、松浦亜弥をめちゃくちゃ聴いていたこの冬のM-1で偶然、ヨネダ2000が「桃色片想い」を披露したこと。7インチの「桃色片想い」をデスクに飾って、元気をもらってます。

Pick Up 注目の記事

Latest Issue 最新号

Latest Issuepremium No. 146ひとりでも、韓国・ソウルへ。2025.12.19 — 980円