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TOKYO ART BOOK FAIR 2022が東京都現代美術館にて開催。October 21, 2022

TABF22_main TOKYO ART BOOK FAIR 2022が東京都現代美術館にて開催。 トーキョーアートブックフェア

海外の出版社、ギャラリー、アーティストが3年ぶりに来日。

10月27日(木)~30日(日)、東京都現代美術館にてTOKYO ART BOOK FAIR 2022が開催されます。独創的なアートブックを手掛ける作り手たちがブースを並べ、作品の魅力を直に伝える本イベント。2009年にスタートし、今ではアジア最大級のフェアとして知られるようになりました。パンデミックの影響を受けた2020年はオンラインにて、2021年はオフラインとオンラインの両方で開催。限定的な活動を強いられるなかも、作り手と来場者が出合う場を創出してきました。そして今年は、国内外から約200組が出展。来日ゲストを迎えての実施は、3年ぶりとなります。

出展者はブックショップ『POST』『Utrecht』、インディペンデントブックレーベル『torch press』、佐久間裕美子さんが主宰するコレクティブ『Sakumag』など、&Premiumにゆかりのある作り手も多数登場。海外からは、手作りの本で知られるインドの出版社『Tara Books』やフランスのインディペンデント出版社『Chose Commune』などが参加します。

ゲスト・カントリーはフランス。

パリ3区にある『Yvon Lambert』。前身は20世紀と21世紀初頭を代表するアーティストたちの展覧会を開催してきた「Yvon Lambert Gallery」。2014年に同ギャラリーが閉廊後、ブックストア、展⽰スペース、出版社を併設したより親密なスペースとしてオープン。
パリ3区にある『Yvon Lambert』。前身は20世紀と21世紀初頭を代表するアーティストたちの展覧会を開催してきた「Yvon Lambert Gallery」。2014年に同ギャラリーが閉廊後、ブックストア、展⽰スペース、出版社を併設したより親密なスペースとしてオープン。
ユニークな什器に専⾨性の⾼いセレクションの書籍が並ぶ“Bouquinistes” 。ブキニストとは、古本やポスター、絵葉書を販売する屋台のこと。セーヌ川沿いに軒を連ねる⾵景は、パリの⾵物詩のひとつなのだそう。
ユニークな什器に専⾨性の⾼いセレクションの書籍が並ぶ“Bouquinistes” 。ブキニストとは、古本やポスター、絵葉書を販売する屋台のこと。セーヌ川沿いに軒を連ねる⾵景は、パリの⾵物詩のひとつなのだそう。
「Kidsʼ Reading Room」フランス最⼤級の絵本と児童書のフェア「セーヌ・サン・ドニ児童書⾒本市」による「Des livres à soi(⾃分のための本)」プロジェクトの⼀環として、フランスの絵本が並ぶほか、⽇本⼈作家の絵本も閲覧できます。
「Kidsʼ Reading Room」フランス最⼤級の絵本と児童書のフェア「セーヌ・サン・ドニ児童書⾒本市」による「Des livres à soi(⾃分のための本)」プロジェクトの⼀環として、フランスの絵本が並ぶほか、⽇本⼈作家の絵本も閲覧できます。
「『花椿』資⽣堂創業150周年記念号特別展」では、1932年頃に制作された「現代化粧百態繪端書」や『花椿』のバックナンバーを展示。記念号の配布も行われます。
「『花椿』資⽣堂創業150周年記念号特別展」では、1932年頃に制作された「現代化粧百態繪端書」や『花椿』のバックナンバーを展示。記念号の配布も行われます。

毎回、ひとつの国や地域に焦点を当て出版文化を紹介する企画「Guest Country」。今年はフランスをゲストに迎え、7つの展示とトークイベント、ワークショップが展開されます。

見どころは「Yvon Lambert : 60 years with Art」。これは、優れた慧眼を持つことで知られるイヴォン・ランベール(1936年生まれ)が開いたブックストア『Yvon Lambert』を紹介する展示。彼らの活動に焦点をあてながら、フランスのアートブックシーンの歴史とその進化を紹介します。

“Bouquinistes”では、古本や絵葉書を販売する屋台「ブキニスト」を模した什器に本が並びます。本をセレクトするのは、アートやイラスト&コミック、写真、ストリート、ヴィンテージブックなど、様々なジャンルのスペシャリストたち。今のフランスの空気を感じられるコーナーとなりそうです。

「Kids' Reading Room」は、フランスと日本の絵本を自由に読むことができるスペース。会期中には、フランス人絵本作家のルーシー・フェリックス、アドリアン・パーランジュによる親子で参加可能なワークショップも予定されています。

出版社「Three Star Books」をフィーチャーする「Three Star Books, Paris are artworks」では、ラファエル・ローゼンダールのペインティングを大胆に用い、空間そのものがアート作品となるようなインスタレーションを展開。

そのほか、アニエスベーが手掛けるアート紙『ポワンディロニー』のアーカイブ展「agnès b. loves art!」やアーティスト・イン・レジデンス施設『ヴィラ九条山』を紹介する展示「72 Saisons à la Villa Kujoyama」、フランスのアーティスト・グッズが並ぶ「Perrotin Store」が観られます。

ゲスト・カントリーにまつわる展示のほかにも、見どころはたくさん。資生堂の創業150周年、企業文化誌『花椿』の創刊85周年記念号の発刊を祝う特別展や、各国のアーティストたちの間で人気を博している印刷技法「リソグラフ」にフォーカスをあてる企画展「Risopioneers」などが開催予定です。

なお、10月28日(金)は『花椿』特別展の関連イベントとして、トークを開催。&Premiumでもお馴染み、作家/マンガ家の⼩林エリカさんや、歌人の穂村弘さん、森岡書店店主の森岡督⾏さんなどが登壇します。詳しくは公式サイトをご覧ください。

作り手と出合う、4つのエリア。

ZINEMATE-banner1_01 TOKYO ART BOOK FAIR 2022が東京都現代美術館にて開催。 トーキョーアートブックフェア

ブースを巡って作り手と出合い、本に触れられるのは、ブックフェアの醍醐味のひとつ。今年は、広大な吹き抜け空間が気持ちいい「ENTRANCE」、定期的に出版物を刊行している出版社、ギャラリー、ブックショップなどを対象とした「EXHIBITION SPACE」、個人で活動を行う作り手を対象とした 「ZINE'S MATE」、印刷、製本、製紙に特化した「PRINTER」 と、4つのエリアにブースが展開されます。

「ZINE'S MATE」のディレクションは編集者の黒木晃さん、デザインはアートディレクター、グラフィックデザイナーの前田晃伸さんが担当。今回は原点回帰の思いも込め、新しい出展者を積極的に選出したのだとか。また、開催に向けてポッドキャスト番組「ZINE'S MATE Podcast」がスタート。同エリアの出展者を中心にインタビューしており、楽しいエピソードが続々と公開されています。アクセスは、下記リンクから。

Spotify : https://open.spotify.com/show/0XjUHJEnCh9i0mAi6JZl05
Anchor : https://anchor.fm/tabf

TOKYO ART BOOK FAIR 2022への入場は事前予約制となっており、ウェブサイトにてチケットの販売がスタートしています。購入はこちらから。
また、ワークショップ、ライブパフォーマンス、トークイベントなどの最新情報は公式サイト、各SNSにて発表されます。芸術の秋、そして読書の秋に相応しい本イベント。この機会に、自分だけの一冊を探しに出かけてみては?

INFORMATION

TOKYO ART BOOK FAIR 2022

2022年10月27日(木)17:00〜20:00
2022年10月28日(金)〜30日(日)10:30〜19:00
会場:東京都現代美術館 企画展示室B2F、エントランスホール ほか
住所:東京都江東区三好4-1-1
入場料:一般 ¥1,000(事前予約)
予約サイト:https://artsticker.page.link/TABF2022
公式サイト : https://tokyoartbookfair.com/
Instagram : https://www.instagram.com/tokyoartbookfair/
Twitter : https://twitter.com/tabf_info
Facebook : https://www.facebook.com/tokyoartbookfair/

text : Yu Miyakoshi

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