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〈WONDER FULL LIFE〉と森山直太朗さんによる新プロジェクトが始動。第1弾イベント「Syn-01 Why keep making」を11月1日から3日まで京都で開催。September 01, 2025

アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn - 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。
©Kosuke Mae

時代を超えて、ものが循環する実験的な場所に。

ファッションやアートを軸に国内外の作り手と協働したものづくりを続ける〈WONDER FULL LIFE〉の大脇千加子さんと、10月に2枚のアルバムをリリースし、2つの全国ツアーをスタートさせるなど、音楽を通して多くの人を魅了し続けるフォークシンガー・森山直太朗さん。異なる領域で活動する二人が、多方面で活躍する表現者たちと手を組み、“音”と“ものづくり”を融合した実験的なプロジェクト「Syn」をスタートする。

その第一弾となる舞台&展覧会「Syn-01 Why keep making」が京都文化博物館で11月1日(土)から3日(月)まで開催される。今回は、「つくる」「伝える」という行為に焦点を当て、使われなくなった布や役目を終えた古楽器に現代の技術で新しい命を吹き込み、背景にあるストーリーとともに様々な形に再生させていく。

展示は5つのストーリーで構成。参加アーティストによるライブ演奏や、公開制作、つくり手や表現者たちによるダイアローグなどがオムニバス形式で行われる。

Tシャツが形を変え、新たな役割を纏う。

「Syn」の展示は、ものづくりに関する5つのストーリーがベースとなっている。最初のストーリー「はじまりの白い布」では、森山さんのツアーTシャツの在庫を"反毛(はんもう)"という技術で綿の状態に戻し、白い布として再生。今回の展覧会で舞台装飾や衣装に使われたのち、中世ヨーロッパの古着を着想源にしたシャツへと仕立てられ、〈WONDER FULL LIFE〉のリミテッドコレクションとして会期後に販売されていく。

アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。 | ©Kosuke Mae
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アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。 | ©Kosuke Mae
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日本の伝統織物が、海を越えてモロッコへ。

「時を織るボシャルウィット」では、大脇さんと森山さんの出会いのきっかけを作った歌手・坂本美雨さんや執筆家、料理家・麻生要一郎さん。彼らの家族から受け継いだ着物を、モロッコの〈ARTISAN PROJECT〉の職人たちと共に手仕事で織られた伝統的な織物・ボシャルウィットに生まれ変わらせた。企画メンバーや麻生さんが、生地を現地に届ける旅の中で見つけた風景や造形をボシャルウィットに重ね合わせたインスタレーションを展開。大脇さんの公開制作も同時に行われる。

アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。 | ©Kosuke Mae
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アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。 | ©Kosuke Mae
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アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。 | 大脇さんや森山さん、今回の展覧会に参加する麻生要一郎さんも一緒に訪れたモロッコでの旅の様子。
大脇さんや森山さん、今回の展覧会に参加する麻生要一郎さんも一緒に訪れたモロッコでの旅の様子。

訪れるたびに、異なる景色や音と出合える3日間。

「バブーシュの言伝」では、麻生さんの家族の歴史を纏った着物や帯を、大脇さんが一つひとつ手作業で解体。モロッコの職人の協力を得ながら、伝統的な履物・バブーシュに仕立て直した。日本の伝統織物が持つ物語が、異国の地で新たな魅力となり、次の使い手へと受け継がれていく。展覧会では、家族との記憶の断片を紡いだ麻生さんの言葉も展示される。

アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。 | 麻生さん家族の歴史が詰まった着物や帯が、モロッコに。
麻生さん家族の歴史が詰まった着物や帯が、モロッコに。
アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。 | ©Kosuke Mae
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アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。 | ©Kosuke Mae
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アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。 | ©Kosuke Mae
©Kosuke Mae

「記憶の欠片を紡ぐ像」では、古楽器の修復の際に出るピアノの弦やピン、古い布に注目し、アーティストユニット〈DAISY BALLOON〉が「バルーンシェル」という技法でオブジェ制作に取り組む。また「永遠を奏でる古楽器」では、歴史的鍵盤楽器の修復家〈PIANOPIA〉が甦らせた、19世紀から20世紀初頭のピアノやオルガン、巻紙式のピアノ自動演奏装置など、多彩な古楽器たちが時を超えて姿を現す。音楽家・平井真美子さんは、これらの古楽器とともに音を紡ぎ、過去と現在が響き合う、時を超えた音の対話を繰り広げていく。

長く大切にされてきたものが、つくり手たちの技術によって新しい価値になる。ものとの出合いと同じように、タイミングや視点によって場面が様々に変化する、一期一会の舞台&展覧会をぜひ体感してほしい。

Event InformationSyn-01 Why keep making

アーティスト・大脇千加子さんとフォークシンガー・森山直太朗さんによる、舞台&展覧会「Syn – 01 Why keep making」が、11月1日から3日まで京都文化博物館で開催される。

開催日:11月1日(土)〜11月3日(月)
会場:京都文化博物館 別館ホール
住所:京都府京都府京都市中京区東片町623-1
イベント概要:

A:11月1日(土)14:00〜17:00  Exhibition + Dialogue
Dialogue 出演:森山直太朗、大脇千加子/〈WONDER FULL LIFE〉、麻生要一郎

B:11月1日(土)18:00〜20:00  Exhibition + Live
Live 出演:森山直太朗

C:11月2日(日)11:00〜17:00  Exhibition + Dialogue
Dialogue 出演:森山直太朗、坂本美雨、大脇千加子/〈WONDER FULL LIFE〉、麻生要一郎、ARTISAN PROJECT

D:11月2日(日)18:00〜20:00  Exhibition + Live
Live 出演:坂本美雨、森山直太朗

E:11月3日(月)11:00〜17:00  Exhibition + Dialogue + Live
Dialogue & Live 出演:平井真美子、大脇千加子/〈WONDER FULL LIFE〉、『PIANOPIA』、DAISY BALLOON

料金:A、C、E ¥6,800/B、D ¥9,000 

*チケットは9月4日(木)より発売開始

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