LIFESTYLE ベターライフな暮らしのこと。
料理好きならではの希望を詰め込んで、セルフビルドした一軒家のキッチン。June 26, 2025
&Premium109号(2023年1月号)「台所、使い勝手と、心地よさ」より、会社員・斉藤葉子さんの台所をwebサイトで特別に紹介します。
セルフメイドで、自分好みの広さに。

パートナーとともに古家を解体し、構造柱だけ残してセルフビルドした斉藤葉子さんの一軒家のキッチンは、もちろんセルフで造作したもの。一から作ったというだけあり、料理が趣味の斉藤さんの希望がふんだんに取り入れられている。一番のこだわりは、窓際に設置した、長さ4mにも及ぶ作業台だ。

「インドネシアの工場で作られたガラス戸の棚と引き出しのセットを横に並べ、その上にホームセンターで購入したタモ材の天板を固定して、作業台を作りました。天板は研磨し、塗装してニスを塗る、というのを何度も繰り返し、色みを調節しました」
お菓子や保存食、ハチミツまでほとんどのものは手作りするという斉藤さんにとって4mの長さは必要最低限だったという。さらに奥行きも77.5㎝とかなり広くとられている。
「卓上ガスオーブンを設置したかったので、それが入ってなおかつ扉の前にお皿が置ける奥行きにしたかったんです。作業台を導入したことで、調理がうんと楽になりました」
システムキッチンはモデルルームなどで使われていた新古品を販売するショップで購入。
「このキッチンを選んだ基準は、まず天板が石であること。これは御影石で、オーブン料理をそのままのせたり、パン生地をこねることもできます。シンクが向かって右、ガスコンロが左側にあることも絶対条件で、シンクとコンロの間の広さも大事。狭いと作業がしにくいので、1m近くあるものを探しました」
同シリーズのカウンターは別に販売されていたものだったが、それをDIYでキッチンと合体。
「料理をそのままスライドしてカウンターに出せるので便利。広々と使えて、とても気に入っています」

斉藤葉子会社員
医療系の会社員をしながらパートナーとともに家をセルフビルド。養蜂の他、カゴ作りも始めた。趣味は山登りや渓流釣り。毛ばりも自分で作る。
photo : Ayumi Yamamoto edit & text : Wakako Miyake