EVENT いま訪れたい場所、見たいもの。
木工家・川合優さんの展示「木と働く」が、鎌倉『Ink gallery』で開催。期間は4月19日 (土) から27日 (日) まで。April 16, 2025

木に刻まれる、ものづくりの記憶。
岐阜県美濃加茂市を拠点に国産材を使ったものづくりを行う木工家・川合優さん。彼の展示「木と働く」が、4月19日(土)から27日(日)まで鎌倉の『Ink gallery』で開催される。
針葉樹を使って家具や日用品を手がけるブランド〈SOMA〉のディレクターも務める川合さん。建材や家具の素材として利用されてきた針葉樹は、戦後に植林が進んだものの現在は活用されずに余り、山も十分に手入れされていない状況だという。そんな針葉樹で現代の暮らしに合う製品を作ることで、日本らしい木工やその背景にある文化を伝え、ゆくゆくは森林問題の解決を目指す活動を続けてきた。今回の展示では、トレイやカトラリー、家具などが発表される予定だ。
川合さんは本展に下記の言葉を寄せている。
道具に残る鑿跡、漆器に映る刷毛目、伐採した際のチェンソー跡、和紙に現れる簀(す)の目。職人の、労働者の、素人の手によって刻まれた痕跡。
時間の流れは全てを飲み込み、遂には土へと還るが、ある一瞬、またはある一定期間、その痕跡は意味を持ち強い光を放つ。
人は作ることによって生かされてきた。現代社会においてその意味は見過ごされがちだが、私は人が根源的に持っている「作るという本能」の可能性を信じている。
美しいプロダクトを眺めながら、ものづくりの原点に立ち返るような時間をぜひ体験してほしい。
Event Information川合優 | 木と働く
会期:2025年4月19日(土)〜4月27日(日)
会場:Ink gallery
住所:神奈川県鎌倉市鎌倉山1-19-12
営業時間:11:00〜18:00
川合 優 Masaru Kawai木工家/SOMA ディレクター
1979年に岐阜県の農家の家に生まれる。京都精華大学芸術学部建築専攻後、飛騨にて木工修行、さらに京都での椅子張り修行を経て2007年に独立。〈SOMA〉は、日本の山で林業に従事した人々の呼称 “杣(そま)”に由来する。