FOOD 食の楽しみ。
真心ブラザーズのYO-KINGさんが愛する、『羅針盤』の 季節のチョコレート菓子。音楽家が愛するあの店、この味。December 09, 2024
歴史深い空間でシャンソンの名曲を。 コーヒーとチョコレート菓子の喫茶室。
岩手・盛岡駅から徒歩で20分ほど。『羅針盤』は、東京・蔵前で喫茶室『蕪木』を営む蕪木祐介さんの店。その地で長く愛された喫茶店『六分儀』を引き継ぎ、コーヒーとチョコレート菓子を中心に再びオープンした。かかる音楽はシャンソンをはじめ、ジャズやピアノなど。YO‒KINGさんは『六分儀』時代から足を運んできたという。
「10年以上前に地元の友人と一緒に行ったのが最初です。歴史ある佇まいでも清潔感があって、静かにシャンソンのレコードがかかっている。ジョルジュ・ムスタキという’60年代のアーティストの曲がかかっていて、よく知らないジャンルということもあって集中して聴いたことを覚えています」
店主の蕪木さんは菓子メーカーでチョコレートの研究と製造開発を行っていた人。店で提供するチョコレート菓子のおいしさも忘れられない。
「カシスや栗など、季節ごとに内容が変わるのも魅力。コーヒーとの相性もすごくよくて。おいしいコーヒーを、気持ちよく飲める空間です」
『羅針盤』店主、蕪木祐介さんが薦める一枚Georges Moustaki『Moustaki (Déclaration)』
1968年に本格的にデビューしたギリシャ系ユダヤ人シンガーのジョルジュ・ムスタキ。詩的な歌詞と切ない歌声でフレンチシャンソンの魅力を堪能できるアルバム。「Déclaration」は『羅針盤』の空間に染み入るような一曲。
Rashinban
珈琲焙煎士でチョコレート技師でもある蕪木祐介さんが営む喫茶室。自家焙煎のコーヒーのほか自家製チョコレートやホットチョコレートなども。▷岩手県盛岡市中ノ橋通1‒4‒15 ☎019‒681‒8561 10:00~17:00(土日9:00~) 月休
YO-KING
1989年に真心ブラザーズとしてメジャーデビュー。2024年9月には19枚目となるアルバム『SQUEEZE and RELEASE』をリリース。現在、リリースツアーを開催中で、北海道から九州まで年内全国11か所を巡る予定。
photo : Satoko Imazu illustration : Shapre text : Yuriko Kobayashi edit : Chizuru Atsuta