INTERIOR 部屋を整えて、心地よく住まうために。
目で見て選んだメープル材のフローリングで、和室をダイニングに。【築43年の昭和の一軒家、和を残しつつ北欧テイストのDIY改装。】February 12, 2023
2023年1月20日発売の『&Premium』の特集「楽しく部屋を、整える」で紹介した、フリーライターの桒原さやかさんとスウェーデン人の夫、オリバー・ルンドクイストさんが長女の春ちゃん、長男の明ちゃんと住む家。古い家を手に入れ自分たちの手で改装。〝北欧のように〞を叶えるコツを、部屋の空間ごとに聞きました。続いてはダイニング。

Dining Room
砂壁に畳の和室から、 真っ白な壁にメープルの床に一新!「砂壁に畳敷きと、いかにも昭和風情の和室だったところ。それはそれで悪くなかったんですが、やっぱりフローリングのほうが手入れが楽だし、部屋の彩度が上がるなと思って、まるまる替えています」と振り返るさやかさん。3度塗りをしたという壁はこだわりの”すっきり真っ白”。その壁と好相性の色合いの床には、ホームセンターで見つけたメープル材を選んだ。「見つけるまでの労力を省きたくて、ふだんは材料や工具、テキスタイルなど何でも国内外のサイトで購入するんです。でもこれは予算内で見つからず、ホームセンターを頼りました」
畳を剥がし、床下に組み板をはめこんだり、断熱材を入れたりといった工程も自分たちで。

UNDER CONSTRUCTION
A FAMILY'S DIY RENOVATION

知識より大切なのは楽しむこと。
失敗も心地よさでカバーできる!
桒原さやかさんとオリバー・ルンドクイストさんは築43年の家を自ら改装しながら住んでいる。暮らしの手本は、結婚後に住んだ北極圏に位置する街、ノルウェーのトロムソの人々。
「誰もが、家が心地いいものであることにこだわっていました。とくに極寒の冬は家に籠もりがちになるからのようで、楽しみや暮らしやすさのためにDIYや改装を繰り返します。そうやって家を自分たちにぴったりのカタチに近づけていくんです」とさやかさん。オリバーさんによれば「北欧の人はなんでも自分で決めたい」のだとか。「納得する家づくりのため、面倒なんて平気、完璧かどうかも気にしません」
2017年、日本に帰国して住む先に選んだのは「自然が近く北欧に似ていた」長野県の松本市。借家を経て、昭和の古い一軒家を購入。知識がなくても「YouTubeを見れば何とかなる(実際何とかなった!)」と、暮らしながら改装に取りかかった。古い家を選んだのは、格安だったのと、「大工さんが手がけたしっかりとした造りの昔の家を残したい」という思いから。トライ&エラー多めでようやくいい感じに仕上がってきて、3度目の冬を迎えている。

桒原さやか Sayaka Kuwabara
フリーライター・エッセイスト
オリバー・ルンドクイスト Oliver Lundquist
フリーWEBディベロッパー
〈イケア〉〈北欧、暮らしの道具店〉で働いていたさやかさんとオリバーさんは同僚として出会い、結婚。ノルウェーで暮らした後に帰国し、松本に居を構える。著書に『北欧で見つけた気持ちが軽くなる暮らし』(ワニブックス)、『家族が笑顔になる 北欧流の暮らし方』(オレンジページ)。
photo : Mai Tanaka illustration : Shinji Abe (karera) edit & text : Koba.A