FOOD 食の楽しみ。
『SPICY CURRY 魯珈』店主・齋藤絵理さんから学ぶ、絶品スパイスカレーレシピ。July 16, 2025
近所のスーパーや通販でさまざまなスパイスが手に入るようになり、スパイスカレーはぐっと身近な存在になりました。そこで、スパイスカレー界に旋風を巻き起こす3人に、家庭でも手軽に本格的な味を楽しめるレシピを教わりました。
&Premium特別編集(2022年8月発売)「真似をしたくなる、78人の手料理」より、『SPICY CURRY 魯珈』店主・齋藤絵理さんが教えてくれた「麻婆茄子咖」のレシピを特別にwebサイトでも紹介します。
実験こそが醍醐味、自由な”創作カレー”。

スパイスカレーの基本となるのはカレーの鮮やかな色を出し、風味の土台となるターメリック、インドカレー特有の香りを支えるクミン、爽やかな風味でスパイス全体をまとめる役割をするコリアンダー、辛さを演出してくれるカイエンペッパー(チリペッパー)です。辛さを抑えたい場合はカイエンペッパーの代わりにパプリカパウダーを。まずは基本のスパイスを使って何度か作り、慣れてきたら違うスパイスにも挑戦。ガラムマサラを使うとよりインドカレーらしい華やかな風味に、ブラックペッパーを加えるとキリッと味が引き締まります。スパイスの調合にルールはありません。それぞれの個性がわかってきたら、自分好みの合わせ方を試す。具材選びだって自由。実際、私のレシピもそんな”実験”から生まれています。ひとつ大事なことは、スパイスは鮮度が命ということ。数回で使い切れる分を購入するようにしてください。
Keema:麻婆茄子咖
〈材料〉4人分
手羽先…400g
大根…200g(乱切り)
玉ネギ…1個(みじん切り)
ダイスカットトマト缶…150g
*大根は水500㎖にターメリックパウダー(小さじ1/4・分量外)を入れ、電子レンジにかける。500Wで2分を目安に、大根が半透明になるくらいまで。ターメリック水は捨てずに残しておく。
すりおろしニンニク…大さじ1/2
すりおろし生姜…大さじ1/2
ニンニク…2かけ(包丁で潰す)
油…大さじ1
A ターメリックパウダー…小さじ1 パプリカパウダー…小さじ2
クミンパウダー…小さじ2 コリアンダーパウダー…大さじ1
塩…小さじ1
*辛くしたい場合は、パプリカパウダーをカイエンペッパー(小さじ1)に置き換える。
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〈作り方〉
1. 鍋に油を熱し、すりおろしたニンニクと生姜を香りが立つまで炒める。
2. 潰したニンニクと玉ネギを入れ、差し水をしながら(a)玉ネギがあめ色になるまで強火で炒める。
3. Aを加え、焦げ付かないように、差し水をしながら(b)弱火で炒める。
4. スパイスの香りが立ってきたらトマト缶を投入。なじんできたら手羽先を入れ、火力を少し強める。
5. 手羽先の表面に火が通ったら電子レンジにかけた大根を、ターメリック水ごと鍋に入れ(c)、弱火で10分煮込む(d)。
POINT

齋藤絵理『SPICY CURRY 魯珈』店主
東京・大久保で『SPICY CURRY 魯珈』を営む。インドのスパイスカレーと台湾家庭料理の魯肉飯を合わせた創作カレーなど斬新なカレーが人気を呼び連日大行列。日本のカレー界の最高権威である『Japanese Curry Awards』で新人賞を受賞。初のレシピ集『魯珈のスパイスカレー本』(晋遊舎)が発売中。
photo : Tetsuya Ito styling : Misa Nishizaki illustration : Shapre text : Yuriko Kobayashi