Water南アルプス「水の山」通信

vol.12 / October 20, 2017 山梨・北杜より豊かな森から水が生まれ、人が集まる。

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「ここはたくさんの水を抱えている山。歩いているだけで山の豊かさを感じます」と鈴木さんは言う。

南アルプスの麓に位置するサントリー天然水 南アルプス白州工場。その工場から山に分け入ると落葉広葉樹のカエデ、ミズナラ、ブナなどの木々を有する森が広がっている。案内してくれたのはサントリーで天然水の森に関わる鈴木健さん。大学などの研究機関と共に、土壌生物を調査するなど、おいしい天然水を育むための健全な森づくりを担当している。

山を歩いて30分ほどで、鈴木さんは足を止めた。「ほら、水が湧き出しているでしょう」。岩清水の柔らかな味わいを楽しみ、手ぬぐいを濡らし汗を拭う。鈴木さんは森を見渡し「下草が少なくなっている」と、少し険しい顔をした。鹿が草や木の新芽を食べてしまうのだ。
「草木がないと土が雨で流れてしまう。草木が生える状態にし、しっかりとした土壌をつくりたい。環境の変化にも強い山にしていきたいですね」

森に雨が降り注ぎ、地中に浸透し、約20年の時間をかけてミネラルを含んだ天然水として私たちの前に現れる。水はあまりにも当たり前の存在であるために、その循環が貴重なものであることをつい忘れそうになる。だが、南アルプスでは、多くの人が水とつながる山や森、農業、産業などと関わっていた。
「豊かな森は良い水をつくり、良い水のある土地には、人々が集まります。人が水と関わり続ける限り、水は私たちに恵みを与え続けてくれるでしょう。50年後、100年後の未来を見据えて森づくりをしていきたい」と、鈴木さんは結んだ。


今月の人/天然水の森担当

鈴木 健

Ken Suzuki 鈴木 健

サントリーホールディングス コーポレートコミュニケーション本部 CSR推進部 天然水の森グループ 課長代理。豊かな森と水を育むため様々な活動を行う。
サントリー天然水 南アルプス白州工場▷山梨県北杜市白州町鳥原2913−1 ☎0551−3‌5−2211
 
photo : Koh Akazawa text : Hideki Inoue edit : Akio Mitomi