& Premium (アンド プレミアム)

Music土曜の朝と日曜の夜の音楽。

音楽家 小西康陽 


May 25, 2018 今月の選曲家 小西康陽 

May.25 – May.31, 2018

Saturday Morning

Title.
They Just Can’t Stop It The (Games People Play)
Artist.
The Spinners
この曲の魅力をうまく言葉で説明できるかな? 聴いてもらえたら、何も言うことはないのですが。都会に生きる人の、あくせくした日常と捉えどころのない憂鬱を歌った歌ですが、リード・シンガーのボビー・スミスに加えて、イヴェット・ベントンという女性歌手、さらにメンバーでベース・ヴォーカル担当のパーヴィス・ジャクスンが絶妙に合いの手を入れる、寸劇、と言うか、TVのラヴコメみたいな、ちょっと他にありそうでない曲に仕上がっています。大ヒット曲の多いスピナーズですが、土曜の朝に聴くならぜひこの曲を。
アルバム『Pick Of The Litter』収録。

Sunday Night

Title.
I’ve Been Tryin’
Artist.
Archie Bell & The Drells
この曲はジ・インプレッションズのレパートリーで、作者はもちろんカーティス・メイフィールドです。彼らの歌うオリジナル・ヴァージョンももちろん素晴らしいのですが、ここではアーチー・ベル&ザ・ドレルズのカヴァーを選びました。「タイトゥン・アップ」というダンス・ナンバーが思いがけず大ヒットして人気者になったグループですが、もともとはジ・インプレッションズの若いフォロワーだったのでしょうか。恋愛のむずかしさ。恋することのもどかしさ。ひっそりとしたコーラスに、いつも感動してしまいます。
アルバム『I Can’t Stop Dancing』収録。

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 詳しくはこちら

May 18, 2018 今月の選曲家 小西康陽 

May.18 – May.24, 2018

Saturday Morning

Title.
The Intruders
Artist.
(Love Is Like A) Baseball Game
高校生、そして大学に入った頃、ぼくは1960年代後半から70年代半ばのアメリカの黒人ヴォーカル・グループ、いわゆるスウィート・ソウルのレコードに夢中でした。中でもこのジ・イントルーダーズは最初に手に入れた『スーパー・ヒッツ』というベスト・アルバムが聴き易く楽しい曲ばかりで、何度も繰り返しターンテーブルに載せていました。ジャケットの写真がなぜか床屋の椅子に座っているもので、ちょっと土曜日を感じる、というのはこじつけですが。恋愛なんて野球の試合みたいなもの。ストライク三つでアウト。名曲です。
アルバム『Super Hits』収録。

Sunday Night

Title.
5-10-15-20(25-30 Years Of Love)
Artist.
The Presidents
スウィート・ソウルに夢中だった時代、数多くの名曲を知りましたが、このザ・プレジデンツのこの曲はいまでも大好きです。あのヴァン・マッコイがプロデュースしたグループ。この曲もやはりアルバムのジャケットのイメージで選びました。恋愛5年目、10年目、と仲睦まじいカップルの写真をあしらったジャケット。とりわけ背中に腕を回して歩くカップルの写真に、ぼくは日曜の夜を感じるのです。たまには外で食事をしようか。付き合い始めた頃のように。とかなんとか。それはともかく、最高にカッコよく素晴らしい曲ですので。
アルバム『5-10-15-20-25-30 Years of Love-Greatest Hits』収録。

『&Premium』特別編集
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May 11, 2018 今月の選曲家 小西康陽 

May.11 – May.17, 2018

Saturday Morning

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Title.
Sh−Boom
Artist.
The Chords
今週も1950年代のドゥ・ワップの名作を選んでみました。このザ・コーズという黒人コーラス・グループのヒット曲を、ぼくは中学3年生のとき、デパートの催事場で行われた輸入レコード・セールの会場で見つけた「ヒストリー・オブ・リズム & ブルース」というシリーズ物のコンピレーション・アルバムの中で知りました。それから40年以上、ずっと大好きな曲。ここ数年は東京の小バコのクラブでもすっかりおなじみのナンバーですが、週末の朝、お気に入りの服でお出掛けするときに聴いたら、一気に気分が高揚するはずです。
アルバム『Sh-Boom&The Doo-Wop Hits』収録。

Sunday Night

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Title.
Sugar Girl
Artist.
Sonny Til & The Orioles
じつは去年はじめて聴いた曲です。ザ・フラミンゴスの名作「瞳は君ゆえに」にも似たムードを持っていますが、この真夜中の部屋でゆらゆらと揺らめく一本のロウソクの灯りのような、スロウでブルージーな恋の歌を聴いて、いままで気づかなかったドゥ・ワップの魅力を発見したように思います。ティーンエイジャーばかりではなく、もちろん大人も恋をする。ときには身を焦がすような想いで、ひと晩中眠れぬまま朝を迎えたり。いつの間にかそんなデリケートな表現を楽しむことができる年齢になっていた、というわけですね。
アルバム『For All We Know』収録。

『&Premium』特別編集
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May 04, 2018 今月の選曲家 小西康陽 

May.04 – May.10, 2018

Saturday Morning

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Title.
Come Go With Me
Artist.
The Del-Vikings
ぼくは1950年代半ばから60年代前半のロックンロール、いわゆる「オールディーズ」と呼ばれる音楽の楽しさをシャナナ、というアメリカのバンドを通して知りました。とりわけ彼らのファースト・アルバムは本当に聴いていて楽しく、もう中学生時代に何度繰り返して聴いたことでしょうか。そのアルバムのA面2曲目に入っていたのがこの「カム・ゴー・ウィズ・ミー」という曲。白人ドゥ・ワップのデル・ヴァイキングスというグループのヒット曲でした。休日の午前中、さあ行動開始、というときに口ずさみたくなるメロディです。
アルバム『Come Go With Me The Best Of The Del-Vikings』収録。

Sunday Night

Title.
Sunday Kind Of Love
Artist.
The Harp-Tones
シャナナから入って「オールディーズ」の魅力を知った頃は、やはりアップテンポのロックンロールの楽しさに夢中で、あまりドゥ・ワップのバラード・ナンバーには関心が向かなかったのですが、大人になって、いや、この年齢になってようやくその素晴らしさを実感するようになりました。このザ・ハープトーンズはダンサブルなロックンロールも美しいスロー・ナンバーも得意とする黒人ドゥ・ワップの代表的なグループ。土曜の夜を越えて、日曜も続くような、一目惚れ以上の恋がしたい。うーん、歌詞が身に沁みますね。
アルバム『A Sunday Kind of Love』収録。

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 詳しくはこちら

音楽家 小西康陽 

音楽家。1985年、ピチカート・ファイヴのメンバーとしてデビュー。解散後も、数多くのアーティストの作詞/作曲/編曲/プロデュースを手掛ける。2011年、PIZZICATO ONE名義で初のソロアルバムを発表。2015年、セカンドアルバム『わたくしの二十世紀』を発表。過去に手がけた楽曲をまとめた5枚組CDボックス『素晴らしいアイデア小西康陽の仕事1986-2018』(ソニー・ミュージックダイレクト)が6月6日にリリース。