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Book 135 / October 12, 2018 『TSUTSUI’S STANDARD 筒井さんの子ども服』(homspun) 選・文/READAN DEAT

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作りの良い物を考えるために、あえて作りの悪い物について考えてみる。服の場合、すぐに思いつくのはファストファッション。だけど、価格の割に十分な品質のように思える。では有名ブランドのダメージ加工されたアイテムは? これはもちろん、こだわりが詰まった作りの良い物だ。作りが良いかの判断基準は、価格をものさしに、その商品にタグ付けされた情報にかかっている。時には目の前の物以上に付加情報が重視される。この本は、一人の主婦が独学で我が子のために作った子ども服12年分の記録。成人後も大事に保管されてきたその服はタイムレスな輝きを放つ。もしも一つだけタグ付けするなら「#母の愛」。写真を通しても伝わってくる、とびっきり作りの良い服だ。


Book 134 / October 05, 2018 『バウハウス・テイスト バウハウス・キッチン 伝説のデザイン学校が考えた、キッチンと暮らしの道具』パナソニック電工 企画(美術出版社) 選・文/READAN DEAT

美しいものに囲まれて暮らしたい。基準は違えどきっと誰もがそう願いながら、物を選んでいる。こだわりの物選びにおいてキッチン用品は、機能だけでなくインテリアとしての美しさが求められる花形カテゴリー。来年で創設100周年を迎える伝説的なデザイン教育機関、バウハウスも様々なキッチン用品を提案している。上流階級だけでなく幅広く普及されるよう、大量生産を前提に作られた陶製のティーセットやガラス製の保存容器は、有機的でありながら無駄を省いたデザイン。芸術が収まる場所として建築を重視したバウハウスの理念は、暮らしを美しく彩りたいという私達の憧れとリンクする。温故知新。モダンデザインの源流を知っておいて損はないと思います。


Book 133 / September 28, 2018 『ぼくの道具』石川直樹 著(平凡社) 選・文/READAN DEAT

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買い物で失敗したとき、社会勉強と割り切って、自分自身を納得させることありませんか。家電や日用品なら、次回気をつければいい話だけど、それが命を預ける物の場合は絶対失敗したくない。2011年からヒマラヤの標高8,000m級の山に通い続ける写真家の石川直樹さんが、アイゼンやハーネスなど本格的な登山道具から、ウェアや寝袋、保湿クリームまで愛用する道具を紹介した一冊。ただ、これさえ揃えれば高所登山も完璧! というわけでもない。あくまで個人的道具論のため “自分の体に合わせて道具選びすることが大切”。結局、日常生活でもヒマラヤの高峰でも、使うことで培った経験だけが、良い物を選ぶための秘訣なのかもしれない。


Book 132 / September 21, 2018 『この椅子が一番!』西川栄明 編著(誠文堂新光社) 選・文/READAN DEAT

メガネは顔の一部、イスは体の一部。世に言う名作は数あれど、長年連れ添う一生物の椅子は見た目だけで決めたくない。そんなパートナー探しに難航した方への処方箋的一冊。家具職人、建築家、インテリアショップ店長など、椅子に関わる様々な人が提案するランキング形式のシーン別椅子ガイド。腰痛持ちにも心地よい椅子、和室が似合う椅子など実用的なテーマに混じり、パスタを食べる時に座りたい椅子など不思議なお題もあり、楽しみながら“椅子トリビア”が身につきます。ただ、座りやすさ3位のあの椅子が、座りにくい(と思われる)部門で4位になっていることからも分かるように、専門家の意見も人それぞれ。参考にしつつも購入前には自分のお尻で確かめましょう。


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広島市中区のレトロビルの2階、リトルプレスや写真集、暮らしやデザインにまつわる本と、作家のうつわや民藝の品を扱う店。店内のギャラリースペースで行う企画展のほか、トークイベントやワークショップも行う。
広島県広島市中区本川町2-6-10 和田ビル203
http://readan-deat.com/