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選・文 / 無用之用 / October 15, 2020 本屋が届けるベターライフブックス。『ゼロからトーストを作ってみた The Toaster Project』 トーマス・トウェイツ 著 村井理子 訳(飛鳥新社)

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イギリスの一人の学生が、ゼロからトースターを作ることを試みる。まずは、手頃な価格のトースターを分解し、素材ごとに分けていく。鉄、マイカ、プラスティック……。それらをそれぞれ原材料から作るべく、採掘して、原油をとって……!? 今では、どの家にもあり、家電の中では比較的安価に手に入れることができるトースター。しかし、それができるまでには、たくさんの人々、積み上げられた膨大な知識や技術、そして自然や人の犠牲がある。身をもって、ものづくりを実践する著者の言葉から、とてもリアルにものの背景を知ることができる。ものづくりをする人も、ものを使う人にも触れて欲しい一冊です。


選・文 / 無用之用 / October 08, 2020 本屋が届けるベターライフブックス。『いっぽんの鉛筆のむこうに』 谷川俊太郎 文 坂井信彦ほか 写真 堀内誠一 絵(福音館書店)

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「誠実なつくり手に出合える本」と聞いて、真っ先に浮かんだのがこの絵本。タイトルの通り、いっぽんの鉛筆のむこうが見える本なのですが、その“むこう”にはとてつもなく広く深い世界が広がっています。一見、鉛筆を作るために誠実に働く人たちの本かと思いきや、それだけではありません。皆、様々な関わり方で確かに鉛筆を作ってはいるのだけれど、誠実な働きのその先には家族や生活があることが見えてきます。たとえ目的は違えども、誠実な思いや働きは必ず何かを生み出す、そう感じさせられる一冊です。


選・文 / 無用之用 / October 01, 2020 本屋が届けるベターライフブックス。『ぼくの伯父さん』伊丹十三 著(つるとはな)

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伊丹十三さんの未収録エッセイ集です。野暮を嫌う伊丹さんの東京、湯河原での暮らしやフランスでの体験、受け売りではなく自身の体験に基づく粋が存分に散りばめられた一冊です。直接的にもの選びについて書かれている訳ではありませんが、 良いものに出合うための普段からの心構えをどことなく教えてくれる一冊です。心静かな時間に酒と器、さらには花器に花を飾って、一杯楽しみながら読んでみて下さい。


選・文 / 無用之用 / September 24, 2020 本屋が届けるベターライフブックス。『女たちよ!』伊丹十三 著(新潮文庫)

僕は7才くらいに地元の映画館で伊丹十三さんの作品を初めて観て以来、ずっと伊丹さんに強く共感しています。今までの映像作品では描かれない作品のテーマや切り口があり、普段は多くの人が見逃すような、よく見ると面白いという日本の風景が風刺を交えて描かれています。作品の中に登場する器や調度品は、ほかの映画作品に出てくるものとは雰囲気が一味違い、調べた知識ではなく体感として得た知識を元に調度品が選ばれている雰囲気が滲み出ています。


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2020年6月に古書と新刊を取り揃えた本屋をオープン。直ぐ役には立たないが、頭の奥底に留まり、読み手の未来を切り拓く新しい着想を生み出す無用の知恵が詰まった「無用之本」をテーマに選書。
東京都千代田区神田神保町1-15-3サンサイド神保町ビル3F
営業時間:12:00〜20:00(金曜は21時まで営業)
定休日:月曜
http://issueplusdesign.jp/muyonoyo/