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Azusa Kudo 工藤あずさ


August 31, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.31

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椰子の木が数本生えているこの場所は、熊野のハワイと呼ばれているそうだ。結香さんがハワイを絶賛していたので、次の旅先にハワイを入れたいな、と思う。この旅すべての感謝を結香さんに。新幹線が止まるほどの雨が関東では降ったらしい。東京に戻ると、翌日、梅雨が明けていた。

August 30, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.30

30
雨も、滝も、何かが落ちていく音は、とても綺麗だった。こんなに深いところへ連れて来てくれて、わたしを引き寄せてくれて、ありがとう。

August 29, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.29

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きっとここはどの季節も美しくて、同じように彼女も、どんな時も美しいのだろうなと、そう思った。それぞれの季節を、どこでどんなふうに感じて、誰とそこで生きていくのか、最近そのことを本当によく考える。

August 28, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.28

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結香さんが、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の、熊野三山を案内して回ってくれた。車内での話しは八割が恋愛のこと、それから、九鬼での暮らし、家に出る虫や、湿気対策、星占い、お金のこと、体調や、男女差別、東京のこと、今までに行った海外、出会った人とのこと、家族、ヨガ、走ること、ファッション、写真、共通の友人知人のこと。

August 27, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.27

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翌朝、六時に起きて、ホテルから歩いて海に向かってみた。堤防に上がると、わあ、と声が出る。久しぶりに空と海の青さを見た。砂利浜の波音が耳に残る。

August 26, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.26

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一時間で街まで降りた。あまりに怖かったので、最近あった好きだった出来事のことを思い出した。神泉のイタリアンで食べた料理。気づかいの優しい褒め言葉。去り際の抱きしめかた。会話の全部。

August 25, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.25

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深い森の中に続く、先の見えない階段。後ろを振り向けない、この感情は、誰に言っていいんだろう。言葉にできるだろうか、この全部を。言わないままで、私の中に置き去りにしてしまったら、ずっと一人で怖いままだ。誰ともすれ違わず、怖さにちょっと笑ってしまいながら、必死で登る。

August 24, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.24

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結香さんに熊野古道の松本峠の入り口まで送ってもらう。いざ入り口の前に立ってみると、あれ、これは想像と全く違うかもしれない、という気配を感じながらも、引き返すことも出来ないしと、ひとり踏み込んで進んで行った。

August 23, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.23

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あたたかい何かが食べたくて、フライの定食を頼んだら、山のようなご飯が出てきた。こんな量のお昼を食べるのは久しぶりだった。

August 22, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.22

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網干場でお昼ごはん。店名は「あばば」と読む。かわいい。

August 21, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.21

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ここの木々の緑や石には、それぞれに声があるようにさえ思えてくる。普通ではないんだ、と感じる場所だった。

August 20, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.20

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店からすぐ近くの九木神社を教えてもらい参拝。漁港のある入り口から階段を登る。

August 19, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.19

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この場所に来る夜のことを思う。きっとしんと静かで、暗闇は柔らかいんだろう。なんだかここには、すぐに無くなってしまうものが無さそうだ。

August 18, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.18

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猫たちは店に着くなり店中を爆走。大きい子が「まだ」、小さい子が「ない」、二匹合わせて「まだない」。とくに子猫の「ない」の暴れ方がすごい。

August 17, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.17

17
ひとり残って、整理の行き届いた店内を見渡す。丁寧に置かれたスリッパ。積み重ねてある座布団。ご自由にどうぞ、と書かれた菓子箱に入ったせんべい。吊るされているランプの明るさ。本棚に手を触れてみる。好きだなあ、と思う。ここまでの旅に、少し緊張していた気持ちが軽くなる。

August 16, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.16

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トンガ坂文庫に到着。はじめまして、と結香さんにご挨拶。店内に足を踏み入れてすぐに、ああここは好きな場所だ、と分かる。猫を連れて来るのでちょっと待っていて下さいね、と冷えたカルピスをいただいた。

August 15, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.15

15
坂道を上って本屋へ向かう。お店の看板に気が付かず、階段を上ったり下りたり、きっとすぐそこなんだろうな、と呑気に道に迷っていたら、待ち合わせの時間を過ぎてしまった。

August 14, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.14

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歩きながら、何度も立ち止まってしまう。景色が同じに見える時がない。ここからの景色を見てみたかった。この場所だ。

August 13, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.13

13
ガードレールのない道を歩く。歩き始めてしまえば、背中のリュックの重さも、いつの間にか忘れてしまう。すれ違うのは、釣りをしている人と、車数台だけだった。

August 12, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.12

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水面を覗くと、真っ青の魚がキラキラと光って泳いでいた。動く星座みたいだ、なんて思って、しばらく見とれて眺めていた。

August 11, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.11

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駅前はすぐそこが海だった。海の匂いがしない。山の色を反射しているような、深い緑色をしている。

August 10, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.10

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九鬼に着くと、雨が止んでいた。くき。この名前の響き方が好きだ。一年ほど前から来たいと思っていた、いつもどこかで気になっていた町。遠かった。

August 09, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.9

9
どんどん濃くなっていく霧を車窓から眺めていたら、ほんの数秒、赤い鳥居のある小さな島が見えた。一体どこへ連れて行かれるんだろう。朝でまだぼうっとしている頭で思う。現実ってすごい。

August 08, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.8

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電車のホームに出ようとしたら、ありゃ傘あ、と駅員さんが言うので振り返ると、座っていた椅子の横に、わたしの折りたたみ傘が置きっぱなしだった。

August 07, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.7

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窓の外を見ると雨が降って来ていた。海の中のような、不思議な喫茶店で、今日これからの外側のことを思う。

August 06, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.6

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駅前の磯という喫茶店に立ち寄った。ここは朝七時からやっているので、と教えてもらった店。ルアーの魚たちが泳いでいる。光って綺麗。

August 05, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.5

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ありとあらゆる緑が濃い。生き物のあふれている匂いがする。

August 04, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.4

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時間があったので、尾鷲神社まで歩いてみることにした。守られている木というのは、遠くからでもとても目立つ。一本に見えたこの木は、近づいてみると二本の大きな木が連なって立っていた。

August 03, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.3

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湿っているというよりは、全部がずっと濡れている。水の中にでもいるような気がしてくる程の湿気。

August 02, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.2

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尾鷲、という町に降りた。屋久島の次に雨の多い町らしい。ふと後ろを振り返ると、さっきまで見えていた山が、真っ白な霧で見えなくなっていたりした。

August 01, 2019 今月の写真家、今日の一枚。工藤あずさ vol.1

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九鬼という漁村で古本屋を営む女性を訪ねる旅にしよう、そう思い立ち、一週間後にはそこにいた。梅雨の終わりの、二日間の旅の記録。

Azusa Kudo 工藤あずさ

写真家。2005年渡英、帰国後に写真を始める。アシスタント、ギャラリー勤務などを経て、スタジオ109に三年間勤務後、2018年に独立。今回は、三重県尾鷲市の漁村・九鬼町を訪ねた旅の記憶。
web: azusakudo.com Instagram: @kudoazu